心の扉を開く
心の扉を開く / 感想・レビュー
り こ む ん
本の紹介を通して、自我と無意識のお話を分かりやすく…と、言うか…なんて表現すればいいのかな?深いんだけど、やんわりとお話をしてくれている本。説明的でないので、軽い気持ちで読めますが、推薦図書を通して、心の深層の大切さ、自我と無意識はバラバラでなく一つなんだと、言う事を学べた一冊だった。推薦図書を先読みするのと、後読みするので、この本は、また違う見方にもなるかもな。推薦図書を読んだら再読してみたい。
2013/04/07
booklight
箱庭療法の大家、ということで話題の中心は深層心理になっている。そうか、そういうテーマで見ると『アフターダーク』はそう読めるんだ、というのが驚き。やはりテーマを持っている人は、読み方の深さや偏りが違う。確かに深層心理、というわけのわからない、大きなものをテーマにしていて、実際の現場にも立たれていると、本自体と向き合うというよりも、深層心理の点で本を読むという視点にならざるを得ない。その点が市井の読書家との違いか。深層心理の深さと広さが怖かった。
2018/07/02
anne@灯れ松明の火
講演会でご紹介。難しい内容を優しく、易しく、楽しく語っている講演をまとめたもの。お陰で、思ったよりも読みやすかった。紹介された講演では、この本の内容も随分語っていたことがわかった。講師さんは、本当に河合さんのことを尊敬されているんだなあ。
2013/11/07
かな。
河合先生による「読書の手引」。“深層心理学”―平たく言えば“自分の心の深層にだんだんと迫っていく”ための文学作品20冊。更に深く知るための作品20冊。しかし本の説明云々よりも心理学に関する話が本当に面白い。小説をただ普通に読むのと心理学的見地から読むのとでは、捉え方がこんなにも変わるのかと驚きました。深い深い話だけれど、関西弁の語り口で何よりわかりやすい。先生の講演を一度で良いから直に聴きたかった。
2010/07/12
兵士O
この本の中で僕が一番納得できたのは、自我を強力に持つ西洋キリスト教的な価値観を、日本人がどんなに憧れて自分の物にしようと思っても、決定的に違和感があるという河合先生の呟きです。それを河合先生は遠藤周作の著作を例に挙げて説明されています。D・カーネギーの「道は開ける」の中で、カーネギーが完全に悩みを解決する方法として、その両親がキリスト教の信仰にすがっていたことを挙げていますが、それが僕には無いものでした。自己啓発の限界と、人間の内面の世界の多様性を特に文学というジャンルの中で感じることができた一冊でした。
2018/03/03
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