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言葉をもみほぐす

言葉をもみほぐす

言葉をもみほぐす

作家
赤坂憲雄
藤原辰史
新井 卓
出版社
岩波書店
発売日
2021-02-13
ISBN
9784000229753
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言葉をもみほぐす / 感想・レビュー

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アキ

表紙のテッポウユリの花とキツネのような手の銀板写真がなんだかエロティック。『性食考』『ナウシカ考』の赤坂 憲雄と『縁食論』の藤原 辰史の往復書簡。歴史学・民俗学という範疇にとどまらず、臨床の知という共通性を持ち、経済至上主義の現代にこぼれ落ちてしまった言葉をたんねんに拾い上げるようなやり取り。藤原氏が高校生に「勉強は何のためにやるの?」と聞き「次の世代子孫のために」と答える。赤坂氏は「それはまっすぐな希望に満ちていますか、それともいくらかの不幸を背負わされていますか」と返す。赤坂氏の民族知に触れたくなる。

2021/08/04

けんとまん1007

赤坂先生、藤原先生の往復書簡。そして、新井さんの写真が、その書簡の持つ空気感・力を伝えている。お二人の持つ言葉の力、言霊。日々の営み、この国への思い、未来を背負う人たちへの思いが、決して派手ではないが、深く伝わってくる。日々、言葉がどんどん軽薄化し、力を持たなくなっている今だからこその本。わかりやすい、自分の言葉で伝えるように努めること・・・これしかない。

2021/06/04

ゆう

「災後」ではなく「災間」。エリアメールがひっきりなしに鳴る連休に、本書のこの言葉がずっしりと重い。けれどその重さに、同時に心が落ち着く。経験したことのない、ふわふわとした不安に、確かな形が与えられるから。名前のないものに、対峙することはできない。だから私は、言葉を欲しがる。ふわふわとした不安を埋めてくれる、大きな言葉に身を投げ出すことの心地よさ。この胸の小さな穴を埋めるために求めたものは、いつのまにか他者への暴力になっていたりする。そのことに気がつく。もっと、もっと、もっと。言葉をもみほぐさなくては。

2021/08/12

今庄和恵@神戸元町コネクトロン

困った、言葉がみつからない。どう賞賛すればいいのか。言葉とは言の端でしかないという羞恥感を伴うのが正常な感覚であるという指摘とともに、だからこそ端っこの奥にしたためられているものを見逃してはいけないということ。往復書簡とは対談と異なり、往復する間の時間も空間も全てを抱合しているのだなと味わい深さに納得。すぐ値段のこと考えちゃうけど、このテキスト、装丁、写真に1900円をスッと払えないってのは貧しいことだなあ。

2021/05/13

hdk

往復書簡という形式は不思議なものだ。相手へ向けられた言葉は公開が前提されている。私信ではない,ただ,まったくの「公」でもない。赤坂憲雄さんと藤原辰史さん,年は少し離れながらも,お互い深い敬意と同志の紐帯を感じさせる 二人。民俗学・歴史学の専門家がお互い領空侵犯的に言葉を交わし,後半特に,ひりひり(いい意味です)するようなやりとりも。言葉は「言の端 (は)」という意味だと。その「端」を読むだけで,お二人がとても信頼できる 語り手だとわかる。自らの言葉を振り返る機会にしたい。

2021/10/06

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