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日本文化における時間と空間

日本文化における時間と空間

日本文化における時間と空間

作家
加藤周一
出版社
岩波書店
発売日
2007-03-27
ISBN
9784000242486
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日本文化における時間と空間 / 感想・レビュー

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はと

日本人には、時間においては「今」に、空間においては「ここ」に集約される世界観がある。なぜなのか? ここに書かれている内容すべてに納得できるというわけでもないけれど、それでも、この本には確実に日本人の思想及び行動傾向についての極めて鋭い指摘がなされていて、読んでいるうちに思わずのめり込んだ。実は、いろんな人がいろんなところで、この著者の考え方を引用したり応用したりしていたということにも気づいた(知らずに読んでいた)。この本は、大学での講義の草案を元に書かれたものということで、分かりやすくてすごくよかった。

2014/01/02

Willie the Wildcat

(先輩からの紹介)時間と空間という2つの視点から日本文化を見直す。四季を中心とする”循環する時間”の概念・表現。そして助詞の奥深さを通して、日本文化の奥深さを改めて知る。一方で「大勢順応主義」の指摘には、昨今の政治を見ても耳が痛いと感じる。読後に、冒頭の「過去は水に流す」部分の意味を改めて考え直すことなる。新しい視点で日本を学ぶきっかけとなる気がします。

2011/11/19

くらひで

東大医学部を卒業後、文芸評論家・作家に転校した異色の著者。本書は、時間と空間の捉え方について、日本・欧米・中国との比較文化論。日本人の時間に対する考え方は、過去を忘れ、現在を重視し、未来志向。刹那的で、過去を反省することをしない国民性で、近隣諸国との歴史観のズレが生じているのかも。また、空間についても絵画・建築などを事例に上げ、その特異性を実証する。その根底に、島国であったこと、歴史的に開国と鎖国とを繰り返してきたことを挙げる。またムラの閉鎖性・二重性を指摘する。

2017/01/01

くり坊

234ページから《要するに未来を考えずに現在の利益を目指して動き、失敗すれば水に流すか、少なくとも流そうと努力する。その努力の内容は、「誠心誠意」すなわち「心の問題」であり、行為が社会にどういう結果を及ぼしたか(結果責任)よりも、当事者がどういう意図をもって行動したか(意図の善悪)が話の中心になるだろう。文化的伝統は決して亡びてはいない。》2007年刊。3/11にこんな一節に出遭ってしまうと、なんとも言えない心持ちになる。加藤周一だなぁ。

2016/03/11

エリナ松岡

たまたまカドカワの川上量生さんの対談記事で本書を知りました。あとがきには、本書の主張は長年の海外周遊で比較検討して導きだした真理であるのような記述がありますが、その真偽よりも、日本文化と、それと対比させるための日本以外の文化を著者の博学を駆使してほじくり返しながら、本書の主張に合わせて理屈をつけていく過程に面白さがあるように感じました。批判的ではあるけれども、文化はそうそう変わらないという見解もあり、そういう意味で、本書自体も「今」を楽しむための日本的な作品であるのかなぁ、なんて思ったりしました。

2016/03/20

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