日本神話と心の構造
日本神話と心の構造 / 感想・レビュー
Homo Rudolfensis
☆4.5 他神話では男性として描かれることの多い太陽神・最高神が、なぜ日本神話では女神なのか、という疑問に取り組んだ論文です。論文ではありますが、日本神話なんて知らないことが前提の西洋の読者に向けて書かれているので平易な文章と相まって読みやすいかと思います。また、ヨーロッパで行われた講演の内容も収録されており、日本で月が尊ばれている割になぜ月読尊は神話で存在感が薄いのか、出来損ないとして神話から放逐されてしまったヒルコとは何者か、といった疑問に河合さんなりに答えを示しているので気になる人にはオススメです。
2021/07/30
有沢翔治@文芸同人誌配布中
河合隼雄の論文。最初英語で書かれたものを翻訳したものです。日本神話のエピソードを断片的にしか知らないせいか、難解でした。アマテラスの二重性については「母と娘の同一化」としており、日本人における母と娘の連帯感を表しているという。また河合隼雄は引いてないものの、日本人特有のコンプレックス(劣等感ではなく)小此木啓吾も阿闍世コンプレックスを唱え、娘が母親に抱く複雑な気持ちを考察していることも注目に値する。
2014/09/27
v&b
読み途中。
2018/03/01
水菜
図書館本
2015/05/20
joyfuton
河合隼雄の論文。英語を和訳したものなので河合さんの文体が味わえず、論文ということもありやや難解だった。心の問題よりは日本神話の紹介やその意味を紐解く話題が中心で、前半のストーリーの羅列はわかりにくかった。後半の講演録の方が読みやすく、神々のバランスやヒルコのその後の話は大変興味深かった。落ち着いてもう一度読み直したい。
2013/09/24
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