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レッドタートル ある島の物語

レッドタートル ある島の物語

レッドタートル ある島の物語

作家
マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット
池澤夏樹
出版社
岩波書店
発売日
2016-09-14
ISBN
9784000256681
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レッドタートル ある島の物語 / 感想・レビュー

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やすらぎ🍀

私たちが何処から来たのか、今なぜここにいるのかを誰も知らない。ある島が語り継いできた物語が真実なのか、その人物が誰であり、その島が何処にあるのかさえも知り得ない我々は行くこともできない。光のない道を潜った記憶だけは微かに残るが、決して容易く目指すこともできない世界。進むことも進まぬことも選択できるが、これから向かう先の見当もつかないまま旅立つしかない者もいる。この海辺を離れればもう戻れないと決心して。赤いウミガメは愛を想い、海面の光を見上げているのだろう。この島の生命は孤独に耐えることができたのだろうか。

2023/07/22

starbro

青山ブックセンターで時間調整のため、読みました。セリフのないジブリの映画作品に興味があったので、とりあえず絵本版を手にしました。絵本も文章がないのかと思いましたが、映画と異なり、適宜説明文が挿入されていました。絵が美しい南の島のファンタジーの本作は大人も楽しめる内容になっています。映画も出来れば、鑑賞したいと考えています。

2016/09/28

MI

無人島に男がやってきた。男はだれもいない島で暮らしていたが、退屈になり、筏を作って海にでた。でもなかなかうまくはいかず、途中で筏は転覆してしまう。そこに亀が現れた。亀は自ら男のいる島へとあがってきた。男は今までの海での失敗は亀がじゃましたからだとかってに思い込む。亀を裏返しにして、もがきさせようとしたら、甲羅をひっくり返したら亀は女に変身した。男は女を見た瞬間怒りがおさまった。なぜカメが女に変身したのか、驚きの展開。図書館で美術の分類の絵本。絵は綺麗だったが、最後があまり響かなかった。

2024/01/20

キジネコ

まず美しい絵に魅了されます。耳を澄まして聞こえてくる波の音、遠い呼び声に共振する何かを身の内に感じます。風が身体を包み、島の息吹と雨の匂いが傍らに満ち溢れる時、物語に私たちは何を求めたのか?と不図考えます。触発する此の世界のアラユルモノに、どの様に反応してきたの?とも思いました。いのちの行方について詩人の問いが独特の重力を示し、微笑みかけます。この島で過ごす生涯を、愛を、いのちを考えて、静かな心の海を揺蕩う愉楽を味わいました。与えられる事に慣れた私は、私を満たすものの中で自らの岸辺に立つ感動を知りました。

2018/01/05

瑪瑙(サードニックス)

ある南の小さな島が語る命のお話。一人の男性が流れ着いて、何度も脱出を試みようとしながらも失敗して苛立っていたところへウミガメがやってきます。そこから話は不思議な展開をみせていく。命が生まれ失われていくのをただ見るだけしか出来ない小さな島。島のため息ってどんなだろう?

2020/12/20

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