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飼い喰い――三匹の豚とわたし

飼い喰い――三匹の豚とわたし

飼い喰い――三匹の豚とわたし

作家
内澤旬子
出版社
岩波書店
発売日
2012-02-23
ISBN
9784000258364
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飼い喰い――三匹の豚とわたし / 感想・レビュー

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ゆいまある

食べないと生きていけない。食べるためには殺さないといけない。殺す過程を避け、口先だけで「感謝して頂きます」と言ってもそれは欺瞞ではないか。そういう問いから始まっている。豚を「食べる」という強い決意の元、愛情をもって育て、食べ尽くたルポ。私は学生の時に実験に使ったマウスを殺せなくて、殺せないのに食べる自分に悩んで長いことヴィーガンとして暮らした(魚はどうしても辞められず途中からペスカタリアンになった)。子供が「豚って可愛いけど美味しいね」と言い、この子の為なら殺せると思ってから肉食を再開した。内澤さん凄い。

2020/07/14

小梅

「世界屠畜紀行」を読んで芝浦屠畜場に行ってみたいな…と思い、5月の終わり頃に行く予定です。その前にと思い「飼い喰い」を読みました。大変興味深かったです。野菜と違って、食べられる状態にする迄の行程が大変なのが良く解りました。内澤さんが豚と暮らしたボロ家の物凄さに、私は短期間とはいえ住めないな…内澤さんを尊敬します。

2015/04/19

kinkin

さあ、あなたがこの著者の立場に立ったとき出来るか、出来ないかと問われたら私には出来ないと思う。しかし飼い喰いということを否定するつもりはない。海外では日本のように、屠殺された動物にたいして供養するところはほとんどないそうだ。家畜→屠殺→食べるという考え方ではなく、食べるものを飼っておりそれを屠殺して食べるという当たり前の考え方にようものかもしれない。少し前に読んだ『ブタとおっちゃん』という本のブタとだぶってしまい、やっぱり私には出来ない。大量に廃棄される食品のことも改めて考えてしまった。

2014/06/29

ちゃば

肉を食べるまでに、どんな過程を経ているのか、きっとほとんどの人は知らないまま一生を終えるんだろう。私は食肉に少しでもかかわる仕事をしているから少しは知っていたけれども、ここまで安いとは…。食の歪みがありありと分かる。食べるものを作る、育てる。野菜ならよくて、動物だとなんでみんな嫌がるの?著者はそんな人間の闇の差別の心まで掴みかけていて、心が鷲掴みにされました。読んでよかった。

2012/12/30

順子

これはすごいルポでした。屠殺の方法は森達也氏の本で読んだことがありますが、これは種付けから始まって食べるまでを著者が体験、またはほぼ体験しているのです。名前を付けて大切に育てた豚を無駄なく使い切る。それを書いてくれた人がいる!読まなければいけませんよ、皆さん!肉はこうして私たちの口に入り栄養となるのです。そして読んだ人には分かると思いますが、国産の豚肉が食べたくなります。

2019/02/17

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