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ベルリン1945 はじめての春(上) (岩波少年文庫 625)

ベルリン1945 はじめての春(上) (岩波少年文庫 625)

ベルリン1945 はじめての春(上) (岩波少年文庫 625)

作家
クラウス・コルドン
酒寄進一
出版社
岩波書店
発売日
2020-07-15
ISBN
9784001146257
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ベルリン1945 はじめての春(上) (岩波少年文庫 625) / 感想・レビュー

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ケイトKATE

第二次世界大戦におけるドイツの敗戦から、『ベルリン三部作』の完結編である第三部が過酷な内容であると覚悟していたが予想以上だった。第三部はヘレの娘で12歳になった主人公エンネが、祖父ルディと祖母マリーと一緒に連合国軍の空襲から逃れる様子から始まる。度重なる空襲は、ベルリンの人々を厭戦気分にさせヒトラー支持者の人間も変節するほどの激しさだった。そんな死と隣り合わせの中で、エンネはそれまで知らなかった真実を知ることになった。父ヘレが政治犯として強制収容所にいること、母のユッタがナチスによって拷問死したことを。

2020/07/20

しゃん

このベルリン3部作の1945年は、ヘレの娘であるエンネが主人公。1919年、1933年からこの1945年に至ってゲープハルト一家はますます社会の渦に飲み込まれていく。ベルリン陥落の実態がこんなにも悲惨なことだとは全く知らなかった。言葉で簡単に表現できないほどの惨状。市街戦のおぞましさ。戦争に勝者はない。この上巻を読んで、「強圧、略奪、追放、悪意、支配、ひどすぎる」といった佐野元春のShameの歌詞を思い出した。下巻、とうとう最終巻へ進む。

2020/10/10

ぐみべあ

ベルリンがソ連軍に降伏しても戦争は終わりではなくて、ソ連兵による射殺、女性への暴行、財産の略奪など、痛ましいできごとが続く。「やめてくれ」と懇願しても、「ドイツ軍もソ連で同じことをしたからその報復だ」と。戦争とはこれほど過酷で、国々はこれほどまで憎み合い、その憎しみが次の戦争を生むという連鎖が起こっていたのだとわかった。ソ連やドイツが残酷だという話ではなく、他の国(日本も含む)も同じような侵略、略奪を行なっていたのだろうと考える。

2020/11/14

フンフン

戦争はドイツの敗北をもって終わった。共産党のやり方でロシアに勝とうとしたナチスが敗北したので、ドイツはロシアのやり方で支配されることになった。ベルリンの悲劇は果てしなく続く。

2020/11/23

はる

1945年主人公たちの住むベルリンは連合軍の空爆で跡形もない無惨な廃墟に変わる。ナチ信奉者も反ナチの人々もそうでない人々も、空爆は誰をも選ばない。毎夜これらの人々が地下豪に避難し集う。戦争を体験したことのない者にとってこの描写は今も昔も全く変わらない恐怖を主人公たちと共に追体験をさせる。戦後朝鮮、ベトナム、シリア他にもあるかもしれない空爆に同じような光景が展開されたのだろう。上巻は崩れゆく街の中で崩れる心を感じながら、それでも希望を持つことが生きることだと信じる主人公たちがいる。

2020/07/17

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