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魔法のカクテル

魔法のカクテル

魔法のカクテル

作家
ミヒャエル・エンデ
Michael Ende
川西 芙沙
出版社
岩波書店
発売日
1992-11-12
ISBN
9784001155280
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魔法のカクテル / 感想・レビュー

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井月 奎(いづき けい)

この物語の最初に読者はかなり度の強い色眼鏡をかけられます。その色眼鏡をかけると、魔術師のイルヴィツァーがおこなう「悪」が「環境破壊」の形で見えます。ですから、その色眼鏡をはずしてみれば、種の絶滅、疫病の流行、河川の汚染などは「混沌」を含む「悪」であることが分かります。イルヴィツァーは「悪」を成す者であり、その創造者ではありません。それはイルヴィツァーを監視するマーデをつかわせた者で、姿をあらわしません。使い走りと言っては言いすぎですが、イルヴィツァーはその程度の立場なのです。

2015/10/04

風里

ミヒャエル・エンデはモモとはてしない物語しか知らなかったけど、これは面白い。 メルヘンファンタジーだからこそ書けるお話だなぁと思った。 大人より子どもに読んでもらって感じてもらいたいけど、これ、最寄りの図書館では閉架図書なんだよなぁ・・・

2019/03/20

るるみこ

舞台は大晦日の夜。魔術師と魔女の騙し合い。そこにスパイとして派遣されたころころと太った牡猫のマウリツィオとカラスのヤーコプ。初め、なかなか物語に入り込めず戸惑ったものの、流れを掴んでからはクスクスしながら楽しく読めました♪なによりマウリツィオとヤーコプが愛らしいのなんのって!“トゥット・エ・ベン・クエルケ・フィニッシェ・ベーネ”な物語。役者のあとがきにて、川西さんがエンデを「稀にみる言葉の魔術師」と称されているのに納得!エンデによるメルヘンの魔術がすっかり魅せられています☆

2015/10/01

はなん

図書館)とても久しぶりのエンデ新作。あとがきを読んだら、はてしない物語から10年経っての発表だっとか。読み始めは戸惑いました。あまりに「今」に通じる描写だったので息苦しさが先にたって。けれども読み進むとこれがエンデの魅力。おかしな表現ですが、きちんと児童書。楽しく、怖く、でも必死さにドキドキして更にちゃんと救いの手があって。気がついたら見事なことば遊びのリズム感に遊び、ラストは気持ちよく本を閉じることができました。ふと、時間の花を思い浮かべたりしながら。

2014/09/06

しょうじ@創作「熾火」執筆中。

【15/12/15】気に入った一節◆あのね、永遠からみると、ものごとは時間界のなかで見るのとはがらりとちがって見えるものなんだよ。永遠からみると、悪も最後の最後にはつねに善につくすものだということがわかる(略)悪は善なしには存在できないのだ。(p.237-8)

2015/12/15

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