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文学部唯野教授 (同時代ライブラリー)

文学部唯野教授 (同時代ライブラリー)

文学部唯野教授 (同時代ライブラリー)

作家
筒井康隆
出版社
岩波書店
発売日
1992-03-16
ISBN
9784002600970
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文学部唯野教授 (同時代ライブラリー) / 感想・レビュー

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James Hayashi

大学内での権力闘争やら、文学部での授業など興味深くはあるが、自分の身を置いている世界とは隔絶していると感じさせる。文学部の授業など難しく尊敬に値するが、構造主義やら批評、解釈学とか自分には何のことやら。まあ、ストーリーが確立しているのでパロディ的な展開は面白い。文中に挙がったいくつかの作品は今後読んで見たい。

2017/07/23

giant_nobita

唯野が芥兀賞(ちなみに「芥兀賞」という賞は筒井の『大いなる助走』にも出てくるという)受賞騒ぎで大学内の人間に兼業作家であるという素性がバレるまでの顛末が主筋といえるが、その他にも様々な話の筋が大学の文学部という狭い舞台でスラップスティックに展開する。しかし唯野の非常勤先での文学理論講義は、唯野が所属する大学で展開される物語とまるで関係がないかのように語られる。講義に出席する学生から見た唯野と、唯野から見た唯野という違いを描いていると読むのは浅すぎるだろうが、この語り口の相違は作品の急所であるように思う。

2017/06/06

たんたん麺

「文学作品というものは、そんな風にして、まるで意味さえわかったらそれでいいんだみたいに簡単に消費してしまえるもんじゃありませんでした。同じ本を二回読んで、別の意味を見つけたりすることもあるんだものね。あっ。それから言っとくけど、作者だって、自分の作品の理想の読者にはなれません。解説できないようなこと、既成の何かの枠の中では書けないようなことを小説にして書いてるわけだから、作者が自分の作品を解説しようとしたって、それはもう小説ではないわけだし、その立場は批評家とあまり変わりません」

2014/09/15

こなやぎ

徹底的に戯画化された教授たちの像が痛快。そして饒舌体で語られる講義が怖いほど分かりやすい!地のストーリーと作中の講義を交互に読まされるにつれ、両者が逆転しツツイ御大の講義を受けながら彼の示す「虚構」を例示されている気がしてくるから不思議だ。受容理論の中途で、読書行為って一体なんなんだろうと考え込んでしまった。例えばこれを読むことイコール、手っ取り早く文学批評の体系を学ぶツールとしての利用、ではない。

2009/09/22

ErikaRockwell

すこぶる圧巻。危うくこれを読まずして学部生生活を終えるところだった。これから大学生になる諸君、現在文学部に所属する大学生は読んでおかないと損をしますよ、と言ってまわりたい。あまりのおもしろさに失禁するんじゃないかな。大学のシステムや権力関係の黒い部分がコミカルに描かれ、しばらくは自分の通う大学の教授や助教授、助手、講師の先生を拝見しては色々と想像してしまう文学部唯野教授病におかされること間違いなし。印象批評にはじまりポスト構造主義までわかりやすく説明してます。「リビドー山」が何故か脳裡にこびり付いている。

2013/01/11

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