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其面影 改版 (岩波文庫 緑 7-4)

其面影 改版 (岩波文庫 緑 7-4)

其面影 改版 (岩波文庫 緑 7-4)

作家
二葉亭四迷
出版社
岩波書店
発売日
1987-02-16
ISBN
9784003100745
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其面影 改版 (岩波文庫 緑 7-4) / 感想・レビュー

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壱萬弐仟縁

38頁には、学生が驚く場面。いつもは低い滅入った声で、クドクドと煩瑣(しちくど)いほど深切な哲也の講義も、疎満、要領を得ぬ事すらあったとのこと。学生もただならぬ、プライベート上の問題を察知できたのだろう。妻との寂しい関係になるぐらいなら、最初から結婚なんてしないな、僕なら。人間という人間が皆残忍刻薄に見えて、堪まらなく厭になる(131頁)。時に、人間不信に陥ることだってあるさ。長い人生なんだから。生活の苦痛を訴える主人公(132頁)。みんな庶民は同じだよ。自分を追い込み過ぎると病気になる。酒に溺れては×。

2013/09/11

たかぼー(人身御供)

何とも残酷な話である。バッドエンドの好きな方はどうぞ。取り返しのつかなくなる前に立て直す術はあった。しかし当人たちにしてみたら、運命の渦に飲み込まれていくしかなかったのだろう。客観と主観の大きな差というものを突きつけられる。わかっちゃいるけどできないのが人間なのだろうか。愛などいらぬ!

2013/02/16

いるる

(1906)「古本の精に取憑れた奴は、熱心になりゃ、狂人になるしさ、ならなきゃあ、隠居のような役に立たねぇ人間が出来上ッちまって始末に負えねぇけど、人間のエキスの慾の充実した奴は、活気があって人間が活きている」人情と慾に懊悩し、どちらも選ぶことが出来ず破滅してしまう哲也。発表された当時としては、文学者より、利益を得る実業者が評価される時代だったのかなぁ。葉村にも信念があるし。『浮雲』から20年の沈黙を破っての今作だけどメロドラマみたいな気がしてなんか残念。当時の読者はどう評価したのか気になる。

2015/10/12

ぴよぴよーーーーー

物語後半、幾らでも状況を改善し理想の方向に持っていく機会はあったが、小夜子が実姉を振り切れないのと、哲也が義理の母と妻を捨てきれないのでなかなかうまく進まず結局バッドエンド。読み手からしても非常に歯がゆかった。恋愛結婚でなく養子などの結婚をすると、このような結末にもなるのかと思うとぞっとする

2014/04/06

mako

章が短く分かれてるので読みやすい。最後がなんとも無慈悲なww恋に翻弄されるとはこのことですね…

2017/05/22

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