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病牀六尺 (岩波文庫 緑 13-2)

病牀六尺 (岩波文庫 緑 13-2)

病牀六尺 (岩波文庫 緑 13-2)

作家
正岡子規
出版社
岩波書店
発売日
1984-07-16
ISBN
9784003101322
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病牀六尺 (岩波文庫 緑 13-2) / 感想・レビュー

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はちてん

再読。自分の病気以前と以後、読み応えが違うかしらと気軽に手に取った。読むんじゃなかった、辛い辛い、胃が締め付けられる。読書とは壁か距離か非現実か、なにか緩衝材がないと出来ないものかもしれない。物語に入り込んだり登場人物に感情移入したりって楽しいことだけれど。子規は好きです。

2016/01/04

lily

病牀六尺から見る世界なれど頭脳で描く世界は広く縦横無尽な旅人であった。過食で医学の知識は薄いのが惜しいが。本気で生きるとはこういうことか。無学な女は話が続かなくて病人に辛いから教育させて常識を養うべきと訴えるあたりは同意して笑った。

2019/06/20

かんやん

学生の時、フランスから短期で赴任されたコラ先生の特別講義を受講した。確か漢文や和歌の研究をされていて、講義では正岡子規の随筆の魅力について話されたと記憶している(曖昧)。仏人が日本古典を研究し、日本人の自分は仏語でアンリ・ミショーを読んでみたり。あれから、ン十年が虚しく流れ、子規の享年もとっくに越えて、今、初めて読む。死の直前まで寝たきりの状態で綴られた随想だけれども、ハッキリ言って、とりとめもない。とりとめもないことを人は日々思い、書き留め、そして死んでゆくのだと思った。根気は、既に失われている。

2021/02/27

金吾

きつい病状の中、死の直前まで書き続けたところに著者の精神の強さを感じます。書いている内容も広範多岐にわたっており、私の思っている著者の印象にあっていたので、イメージしやすかったです。慰めるものの列挙の部分が好きです。

2024/03/19

まめ@暫くイン率落ちます

死の二日前まで書き続けた病牀六尺。日を追うごとに文章は短くなり煩悶していたのが分かる。モルヒネを使いながら花を写生する日々。p141「とかくこんなことして草花帖が段々に画き塞がれて行くのがうれしい。」当たり前にできていたことが出来なくなる中で、正岡子規は何を感じ写生していたのだろう。ただただ写生したかったからだろうか、否、花の生に感じるものがあったからじゃないだろうか、苦痛を紛らわし無心でいることができるからだろうか、などと考えつつ読了。

2018/09/24

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