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俳句はかく解しかく味う (岩波文庫)

俳句はかく解しかく味う (岩波文庫)

俳句はかく解しかく味う (岩波文庫)

作家
高浜虚子
出版社
岩波書店
発売日
1989-10-16
ISBN
9784003102824
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俳句はかく解しかく味う (岩波文庫) / 感想・レビュー

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双海(ふたみ)

「俳句は即ち芭蕉の文学である」虚子は断言する。これは重要な指摘である。何故ならば、これは「新傾向」俳句を端的に否定したものであり、また芭蕉よりも蕪村に肩入れをした正岡子規に対する異議申し立てであったからだ。「私を『旧派』と呼ぶ者があります。私は新派に見残された旧派で無くて、自ら俳句の為めに旧を守らんとする『旧守派』であります」(大正2年)

2015/08/13

藤森かつき(Katsuki Fujimori)

高浜虚子の誕生日に。俳句を解釈する力を養うことが本書の目的とのこと。こんな風に解してもらえれば、難解だと感じる俳句も味わうことができる。が、読んだからと言って、自力で解釈できるようになる気はしない。解し方が凄すぎる。二通りにも三通りにも意味が取れるというようなことを言うと、俳句は不安定なものだと考えられがちだが、決してそういうのばかりが俳句ではなく、何の疑議も挿む余地のない印象明瞭な句もあるという。俳句は芭蕉の文学である、と、何度も念を押しているのが印象的。虚子自身の句は取り上げていないが解説に少しある。

2020/02/22

S.Mori

高浜虚子によるいろいろな俳句の解説です。力強く、歯切れの良い文で書かれており、私にとってはこれが本書の一番の魅力でした。「春風や闘志抱きて丘に立つ」のような剛直な精神は散文を書く時にも生かされているのでしょう。俳句は好きでいろいろな本を読んだのですが、これまであまり読んだことがない江戸期の句の解説が多く、新鮮でした。「たらちねの抓までありや雛の鼻」(与謝蕪村)のような句は、虚子の解説がないと、意味が分からなかったと思います。ひな人形についている小さな鼻に焦点を当てた、蕪村らしい細やかな句です。

2020/05/30

ダイキ

「俳句は即ち芭蕉の文学である」という断言の偉きさ。本書には、「俳句は即ち芭蕉の文学である」ということの、虛子なりの実証が述べられるわけだが、その実証性の如何に関わらず、またこの言葉が寧ろ否定されるべきものとして有ったことを含めたとしても、この断言には「貫く棒の如き」偉きさが有る。掛詞を下等と否定したり、「物いへば唇寒し秋の風」という芭蕉の句を、「道徳的の寓意を含んだ(略)脇道に外れたもの」と解している部分などに、納得のゆかないものが少なからずあるが、虛子のそういう偉きさにはやはり敬服する。

2020/02/29

no.ma

高浜虚子による俳句の入門書です。入門書というよりもこの本自体が一つの作品として読み継がれてきました。俳句は画のように見たところをそのまま写す。虚子は俳句は「芭蕉の文学」であると繰り返します。解説の大岡信によれば、背景には「新傾向」の盟友碧梧桐との対決、芭蕉よりも蕪村に肩入れした子規への異議があったようです。虚子の一句一句の読みは、私にとっては新鮮で思いがけない発見にみちていました。俳句を深く味わう喜びを教えてもらいました。「春風や闘志いだきて丘に立つ」背筋が伸びる一句です。

2020/10/17

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