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啄木詩集 (岩波文庫)

啄木詩集 (岩波文庫)

啄木詩集 (岩波文庫)

作家
石川啄木
大岡信
出版社
岩波書店
発売日
1991-11-18
ISBN
9784003105429
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啄木詩集 (岩波文庫) / 感想・レビュー

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新地学@児童書病発動中

詩人の大岡信氏が編集した石川啄木の詩集。短歌の啄木しか知らなかったので、本書を読むのは新鮮な体験だった。19歳の頃に書かれた『あこがれ』の詩は詩的な緊張感があり、イメージの展開も巧みで天才の作品という感じ。しかし啄木の肉声は聞こえてこない。散文詩も収録されおり、「火星の芝居」のような作品は、この詩人の想像力の広がりを実感できた(SFと言っていい作品です)。大岡氏も述べているように晩年の作品が素晴らしく、啄木の血と汗で書かれた言葉は、読者の心に深く食い込んでくる力を持っている。詩が好きな方にお勧め。

2015/04/09

フム

大岡信が編集、解説を書いている。存命中に刊行した唯一の詩集『あこがれ』は17,8歳で書いた浪漫主義的な詩で「壮麗な言葉の建築物」と大岡氏はたとえている。ただしその建築物に住む人の明確な像を結ばせない異様な建築物だという、私も同じような印象をもって読んだ。しかし、詩人啄木は急テンポに成長していく。上京してから、インクも買えないような困窮生活が爆発的な創作を生んだ。短歌では『一握の砂』の創作時期に重なる。そして死が間近に迫る時期の口語自由詩は都会に生きる疲れた生活者の哀しみを歌っていて心に響いた。

2019/12/06

Mzo

森博嗣のルーツ・ミステリィ100より。石川啄木といえば「ふるさとの訛なつかし…」「はたらけどはたらけど猶…」「東海の小島の磯の…」あたりの和歌で有名だけど、このような詩も書いていたのですね。前半の定型詩のリズムや後半の散文詩の自由な発想力、そしてそれらを紡ぐ美しい日本語。森さんが「詩は心を研ぎ澄ましたいときにお金を出して読むもの」というのも納得しました。私は図書館で借りたけれど…

2014/10/07

双海(ふたみ)

天才啄木の面目躍如。啄木片手に酒を呑んだら、うまかろな。

2014/08/23

壱萬弐仟縁冊

すらすらと頁を操ることができる。だが、インプリケーションを考えると、頁は止まってしまう。そんな感じの本。「白い鳥、血の海」(76頁~)は、色のコントラストが異常に見える。平和対戦争のようなイメージだが、実際は、檣(ほばしら)の真黒で色の相違が際立つ描写がある(77頁)。さらに、黄金の指環を啣(くわ)える鳥や、白金の鏑矢(78頁)もあり、結構、白と赤だけではないことが判明。つくづく、詩は想像の文学だと思える。だからこそ、活字のない余白に自分の思いのメモ書きができるのだろう。図書館蔵書だからできないにしても。

2013/09/22

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