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立原道造詩集 (岩波文庫 緑 121-1)

立原道造詩集 (岩波文庫 緑 121-1)

立原道造詩集 (岩波文庫 緑 121-1)

作家
杉浦明平
出版社
岩波書店
発売日
1988-03-16
ISBN
9784003112113
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立原道造詩集 (岩波文庫 緑 121-1) / 感想・レビュー

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HANA

十四行。それだけの行数だが、その中から何とも言えぬ香気が立ち昇る詩ばかり。読んでいると何処となく信州の高原の透明な秋の風に吹かれているような、今はもう失くしてしまった何かを思い出すような、読んでいるとふとそういうものを感じるものばかり。教科書で読み自分の中でこの詩人の名を忘れられないものにした「はじめてのものに」もまたいいが、やはり第一に挙げるなら「みまかれる美しきひとに」を推したい。全編から滲み出る哀感や、特に最後の一行の忘れがたさといったら…。久々に抒情の世界に身を浸す、こういうのが詩のいい所です。

2021/05/22

あなた

風呂で読んでたら、あまりになめらかに心に染みいってくるんで、ついシャンプーをつけたまま浴室を出たことがあった、ってそれぐらいよかったよこの詩集。「た」止めで固い音を響かせながらも、やわらかく「ウ」止めをいれる「初冬」がおすすめ。ぜったい、もういちど、よもう。さう、何と世の中はたのしいのだらう

2009/07/25

双海(ふたみ)

口語という困難な素材を用い、ソネットの形と新しい語法とによって抒情詩を構成した立原道造。しずかな日には、しずかな詩集を。

2018/01/08

アムリタ

詩のことばは読むというよりも味わうとか感じるというものにように思うが、道造のことばは「うたふ」ということばがふさわしい。かれはうたふやうに詩を詠んだのだらう。かれの日々はうたであったのだらう。声に出してみると、それがいっそうよくわかるのだ。花を愛し、風を星を鳥を愛し、メルヘンとロマンの世界に生きた永遠の少年は実際はこだわりが強く扱い辛い人物であったようだ。でもそんなものだろう。世の中と折り合いをつけるのは難儀だったはずだ。それでよかった。かれのうたは澄んだまま、こころの底でひそやかにうたひ継がれるのだ。

2020/11/26

亮さん

すべてというかほとんど詩集。 どもなぁなあといったところ。 悲しい感じの詩が少し多め。 以下、好きな詩を抜粋。 夢見たものは 夢見たものは 1つの幸福 願ったのは1つの愛 やまなみのあちらにも 静かな村がある 明るい日曜日の 青い空がある (中略)田舎娘が輪をとって踊ってる 告げて歌っているのは 青い羽の一匹の小鳥 低い枝でうたっている 夢見たものは1つの愛 夢見たものは1つの幸福 それらは全てここにあると

2017/07/04

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