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林芙美子紀行集 下駄で歩いた巴里 (岩波文庫)

林芙美子紀行集 下駄で歩いた巴里 (岩波文庫)

林芙美子紀行集 下駄で歩いた巴里 (岩波文庫)

作家
林芙美子
立松和平
出版社
岩波書店
発売日
2003-06-14
ISBN
9784003116920
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林芙美子紀行集 下駄で歩いた巴里 (岩波文庫) / 感想・レビュー

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lily

内向的で日焼けも寒さも退屈も旅特有の煩わしさ、不便さ、心配事も嫌いで、読書の方が一人旅以上に旅してる気分に穏やかに浸れる私にとって、まさに楽天家の林芙美子の紀行文学は頗る有り難い。旅の醍醐味だけを安心して吸収することができる。市井の人々、自然、建築物、特産品、みるもの全てに心を配り、愛で、好奇心旺盛な林芙美子は尊敬する芭蕉の如くいい仕事といい旅に生きた。

2019/07/28

ソングライン

作家として生活ができるようになった20代後半、時代は満州事変直前の1930年(昭和5年)、作者はハルピンからヨーロッパへむかう列車に一人乗り込みます。シベリアを走る列車の三等車両で出会うロシア人達、言葉は通じぬが二度と出会うことのない貴重な交流を経験し、10日の列車旅で到着したパリ。その後パリとロンドンで約半年間のアパート生活を送る作者。仕事として小説を書くことの辛さ、日常のわずらわしさからの救いを得るための旅ですが、この時代を考えると彼女の旅は命がけです、だから面白くないわけはありません。

2021/04/24

けいこ

戦前に女ひとりで海外に行くなんて凄いです。長く滞在した先には知人がいたとしても。すぐに人と打ち解けたりして、随分社交的な人だったんですね。

2014/12/06

きりぱい

『放浪記』の印税で中国から、パリ、ロンドンへ向かう旅の記録。印税といっても豪勢ではなく、やりくりしたかなりつましい旅。昭和の初め、それも夫を置いて一人で!その辺の事情や、恋の噂話は出てこない。弱気なことを言いながらも、危険なことや苦労したことも飾り気ない言葉で明るく言い放つ。ねだられる目に何度か会うが、その都度の振る舞いも優しいのか豪胆なのか可笑しい。旅先でもたくさん読み、たくさん書こうと、滞在するパリやロンドンでたくましさを発揮して、どこでも闊歩する様子が楽しい。

2010/09/19

壱萬弐仟縁冊

立松和平氏解説で、林氏は博愛主義の寛大さがあると(324頁)。41歳の時に上林温泉に疎開(年譜より)。「モスコーへ行く日本人は私一人」(64頁)。これは、評者も一度だけ経験していて、アメリカの国内便でミネアポリスへはそうした状況であった。当時の物価は東京→巴里313円29銭也(1931年当時 96頁)。評者が20年前に飛行機代は10万円位だったと思う。巴里の町は下駄音響き足もくたびれる(111頁)。嚏(くさめ=くしゃみ 広辞苑)とは知らなかった(131頁)。長閑なのは警官も八百屋の女中と接吻(139頁)。

2013/03/01

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