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ぷえるとりこ日記 (岩波文庫)

ぷえるとりこ日記 (岩波文庫)

ぷえるとりこ日記 (岩波文庫)

作家
有吉佐和子
出版社
岩波書店
発売日
2008-09-17
ISBN
9784003118016
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ぷえるとりこ日記 (岩波文庫) / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

社会勉強としてプエルトリコへ来た女学生達。昼はボランティア活動に勤しみながら夜になれば、彼女達の頭の中は如何に異国での魅力的に振る舞い、男性の視線を集め、アバンチュールを楽しむかで一杯。そんな中、崎子はプエルトリコの大統領候補に目される学生、ホセにプロポーズされるが、その理由は意外なものだった。日誌に書かれる仲良しに見える女子のマウンティングに見覚えがありすぎて乾いた笑いしか出ない。特にジュリアのリベラルを気取りながら実は人種差別的で目先の事しか考えない悪い意味での他力本願なのがちゃんちゃら、可笑しい

2017/09/22

マッキー

タイトルにひかれて購入。崎子から見た世界とジュリアから見た世界が日記風に交互につづられる。異文化同士のぶつかり、人種差別、国の歴史的背景・・・。そういうのが絡み合ってつい建前を忘れて本音が出たり、些細な言葉の表現に傷ついたり・・・。読みやすかったし笑えるシーンも多かった。

2016/08/07

ハヤシマ

人種差別の心理的連鎖を描いた「非色」、僻地の問題を扱った「私は忘れない」などに通じる有吉文学のテーマがここにも流れている。大きな社会問題を扱って、しかも小説として抜群に面白いから有吉作品は侮れない。個人的ヒューマニズムに訴える安易な決着にせず、個人の力では大きすぎて抗えない葛藤と苦悩を抱える人物を描きだしており、深くて重い余韻を残してくれた。アメリカ人女学生の一人称視点が、よくここまでなりきれるものだと感心。日本人や現地人を完全に見下しているのに、デートに誘われなくて嫉妬している様子など有吉さんらしい。

2013/04/23

壱萬弐仟縁冊

さっきの旧字体と全く違って、読む速さが違う(苦笑)。プエルトリコはコーヒー豆の産地というイメージしかなかった。会田崎子の日記(36ページ~)によると、農、漁村の実態調査、田舎ほど英語が通用しない、と。インドネシアのときはそうだったな。当地はスペイン語らしい。ジュリア・ジャクソンの日記には11人もの子だくさん、大家族の叙述(40ページ~)。日本の人口減少社会と比べて、なにかが違う。経済体制という問題ではない、根源的な違いがありそうな感じ。1959年の時代らしいが、南北問題が意識化された頃の話。日記はリアル。

2013/02/16

ラウリスタ~

この人の本は2冊目。ほぼ50年前の日本ってこんな風に世界から思われていたんだと妙に納得。レイシストな「ジュリア」と作者の分身の「崎子」というある意味では中立性を保ちにくい二人の視点を上手く混ぜ合わせて小説を構成している。小説の書き方に着目すると、一人称のみで語り(というか日記という設定)、視点を2つにすることで大局的にプエルトリコとそこを訪れた人たちを見ることに成功している。社会的に言えば堂々と差別的発言を繰り返すジュリアの行動が興味深い。いつからアメリカ社会ではNGになったんだろうか。

2011/02/17

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