KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

デイヴィッド・コパフィールド 1 (岩波文庫 赤 228-1)

デイヴィッド・コパフィールド 1 (岩波文庫 赤 228-1)

デイヴィッド・コパフィールド 1 (岩波文庫 赤 228-1)

作家
チャールズ・ディケンズ
石塚裕子
出版社
岩波書店
発売日
2002-07-16
ISBN
9784003222812
amazonで購入する Kindle版を購入する

デイヴィッド・コパフィールド 1 (岩波文庫 赤 228-1) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

のっち♬

母と乳母の愛情に育まれたデイヴィッドは冷酷な継父の折檻に反抗して寄宿学校へ送られる。著者お気に入りの半自伝的小説。母の愛情や財産を継父と争う背景には世襲制廃止が浮き上がり、本作以降子供の遺産相続放棄が重要モチーフになる点で興味深い。子供を顧みない再婚への切り込みはブロンテやサッカレーへのアンチテーゼにも映る。自立心が育つ間もなく排斥されれば反抗も誇りではなく恥辱になる。怒りの矛先は無思慮な実親には向けられず一貫して継父。家族への情緒的絆を明確化する一方で父性の喪失や希求はデイヴィッドの行く末に影を落とす。

2017/08/20

syota

第1巻はデイヴィッドの少年時代で、冷酷な義父によってひどい境遇に追いやられる。物語としてはまだ導入部といった趣で概ねネクラ、大きな盛り上がりもないが、ウィットのきいた読みやすく軽快な文章と、ところどころに挿入された心優しい人達との交流が息抜きになって、暗澹たる気持ちにはならない。登場人物の中では、女中のペゴティーとミコーバー夫妻が魅力たっぷりで、まだ独り立ちしていない主役を完全に食ってしまっている。ただ、世間知らずのデイヴィッド坊やも次第にたくましくなってきたので、次巻は期待できそう。

2016/10/18

きゃれら

新潮文庫で読んだ記憶があり、再読のつもりだったが、思っていたのと全然雰囲気が違い、他の作品と間違えたかと思ってディケンズ著作集を見なおしたくらい。読んだと思ったんだけどなあ。この第1巻は、自伝的ともいわれる少年時代のとてもつらい境遇のお話。読みながら感じたのは、ばかみたいだが、ディケンズはすごいということ。主人公の過酷な運命がこのあとどう展開するのか、続きを読まずにはいられない。

2023/07/02

mm

ディケンズの自伝的要素がある長編小説、らしい。。生まれた時から始まって、おばさんのところへ向かう多分11歳くらいまでが一巻。子どもの視点から見える現実と、今から思えばと言う視点が重なり合って適度な遠近感があります。過酷で辛かった現実をどのように取り扱うのか、という視点や態度がディケンズらしさなのでしょう。涙に暮れ、保護から見放された自身の昔のことをユーモアを持って編集記述。読者と自分のための物語。フローベールの後だとなんとも読みやすくて、サクサクと読み進めることができます。

2020/06/12

fseigojp

とくに血沸き肉躍る話ではないけれど継父と折り合いがわるくて実母もなくなったら。。。決して昔々の話ではない

2017/06/30

感想・レビューをもっと見る