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ねじの回転デイジー・ミラー (岩波文庫 赤 313-9)

ねじの回転デイジー・ミラー (岩波文庫 赤 313-9)

ねじの回転デイジー・ミラー (岩波文庫 赤 313-9)

作家
ヘンリー・ジェイムズ
行方 昭夫
出版社
岩波書店
発売日
2003-06-14
ISBN
9784003231395
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ねじの回転デイジー・ミラー (岩波文庫 赤 313-9) / 感想・レビュー

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里愛乍

一読すれば、ひとつは美しい無垢で奔放なお嬢さんに翻弄される青年のお話、ふたつめは女家庭教師が巻き込まれる幽霊譚。格式高げな会話やストーリーの流れなどそれだけでも楽しめるけど巻末の解説が、さらにこれらの作品にぐるぐると捻りを加えてくれます。とくに『ねじの回転』の解釈は考察された分の如何様にも取れるし、またそれを読むのも面白い。読者は明確なひとつの結末を与えられるだけでなく、考えさせられ、それを楽しむ。長く支持されるのも道理かと思われます。

2015/10/13

ちゅんさん

デイジー・ミラー目当てで読んだがねじの回転もとてもよかった。ヘンリー・ジェイムズは初めて読んだが文章が端正で読みやすい、読みやすいけどよく分からない、そこがいい。長い付き合いになる予感。デイジー・ミラーただ自由奔放なだけなのか、彼女なりにいろいろ考えていたのではないか。ねじの回転は読み手によって解釈が違うだろうな。雰囲気が異なる2作だかどちらも気に入った。

2023/02/21

Gotoran

「ねじの回転」:イギリス郊外に閑静に佇む貴族屋敷に両親を亡くした眉目秀麗な兄妹。二人の伯父に雇われた物語の語り手の「私」は、兄妹を悪の世界に引きずり込もうとする幽霊を目撃、勇気を絞ってその正体を探ろうとするが…精緻な心理描写と暗示に満ちた文体での人の恐怖が垣間見られた。「デイジー・ミラー」:アメリカから最近ヨーロッパにやってきた全てに開放的な若くて美しいデイジーとヨーロッパに長く住むアメリカ人の青年ウインターボーンとの淡い恋を軸に、ウンターボーン視線でのデイジーの魅力が繰り返し語られている。

2022/11/12

mm

アメリカ南北戦争が終わって20年足らずたってから、書かれた「デイジー・ミラー」ヨーロッパの社交界の結婚恋愛価値観とアメリカの対比。ヨーロッパでは、フロイト先生がヒステリーの研究をした時に、ぜーんぶ性欲のの抑圧で説明できたような性的タブーのハードルが高かった時代。アメリカではスカーレット・オハラもレットと別れて何年もたってるころ、とすれば、常識が違うのも当然という感じですね。「ねじの回転」は幽霊話か妄想話か意見が分かれてるらしい。どちらとも読めるように書いたかからこそ、回転と言えるのでは⁇と解説にあった。

2018/07/11

19世紀末から20世紀にかけて活躍した作家ヘンリー・ジェイムズ。35歳の時の作品『デイジー・ミラー』と、その20年後に発表された『ねじの回転』は、最もポピュラーな作品。後者のあらすじ→ある立派なお邸に、両親を事故で亡くした兄妹がいた。離れて暮らす後見人の叔父が、ある女性を家庭教師として雇う。その際、たった一つの条件があった。それは、何があっても叔父に連絡しない、というもの。働き始めてから、女性はあることに気づく。私が来る前、ここで何かが起きた。そして、みんながそれを私に隠している...。背筋が寒くなった。

2022/02/09

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