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荒野の呼び声 (岩波文庫)

荒野の呼び声 (岩波文庫)

荒野の呼び声 (岩波文庫)

作家
ジャック・ロンドン
Jack London
海保眞夫
出版社
岩波書店
発売日
1997-12-16
ISBN
9784003231517
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荒野の呼び声 (岩波文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

ゴールドラッシュが起こった頃のアラスカを舞台に、苛烈な大自然と砂金に憑かれた男たち、そしてそこに生きることになったバックを描く。本書はジャック・ロンドンの経験と緻密な観察眼、そして何よりも豊かな想像力に裏打ちされている。人間とは3万年も前から付き合いのある犬だが、これほど犬の持っている可能性と力を描き切った小説もないだろう。また、終盤で野生の声に呼ばれてからの物語は、ロンドンの作家的想像力の本領を発揮した見事な成果だ。これまでに失った犬たちには悪いことをしたと思う。その分、せめて今の愛犬には幸せな生を。

2015/07/04

扉のこちら側

2016年697冊め。【195/G1000】凍てつくアラスカに思いを馳せる。野生か忠誠心か。​牙を抜かれて​不自由なく暮らしていた大きなお屋敷から攫われた​悲劇​が人間のせいならば、野生の声に呼ばれた後が本来の姿である彼らを愛玩動物の地位に留めておいたのも人間のエゴ。​シートン動物記の『狼王ロボ』を思い出す。​ストーリーを知っていたので、多分昔原書で読んでいるはず。

2016/09/06

metoo

子犬を飼い始め成犬になった頃、夜に突然遠吠えをすることがあった。空を仰ぎ誰に教えて貰った訳でもなくそれは仲間に呼びかけるような、己の中にある野性を確認するような、獣の匂いがぷんぷんして、私は遠ざけられた気がした。太陽の降り注ぐ大きな屋敷で何不自由なく暮らしていたバック。連れ去られアラスカで犬ゾリで働かされ主人が変わり仲間が死に、生きるか死ぬかの瀬戸際を潜り抜け狡猾さと野性を研ぎ澄ませたバックは、準備を終え飼い主に忠節を尽くした後、己の生きる道が決まった。呼び声に呼応する気高きバック。さようならバック。。。

2016/01/26

山家

 判事の威厳ある飼育犬バックが、北極地方で発掘された黄色い金属のために攫われ、人間たちのあいだで取引されてゆく。様々な犬たち、人間たちと出会い、果てに「呼声」を聴く。そしてエスキモー犬たちと北極光の下で遠吠えをするたくましく狡猾な犬となり、やがて人を殺戮し狼の群れとともに森の奥へと消えてゆく。脈々と受け継がれてきた種としての本能が呼びさます内側の狂気と、人間とのかかわりの中で犬が学んでゆくさまを、犬の視点から客観的に語り起こしている、読むものを惹きつけずにはおかない物語だ。

2021/07/28

kazi

訳を変えて再読してみた。ジャック・ロンドンは大好きな作家だが、中でもこの作品は特に好きだな。本当に読み飽きない。大傑作。後書きでも書かれていたが、物語の構成自体は非常にシンプル。温暖なカリフォルニアの農園で飼われていたセントバーナードとシェパードの雑種犬バックが盗み出されて極寒のユーコン川を往復するそり犬となる。極寒の世界での厳しい経験が次第に野生の血を呼び覚まし、人間世界との絆を断ち切ってオオカミの群れへと入っていく。

2021/07/23

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