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カフカ寓話集 (岩波文庫)

カフカ寓話集 (岩波文庫)

カフカ寓話集 (岩波文庫)

作家
カフカ
池内紀
出版社
岩波書店
発売日
1998-01-16
ISBN
9784003243848
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カフカ寓話集 (岩波文庫) / 感想・レビュー

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優希

野心家カフカと謳っていますが、芸術家としての立場を考えると、誰でも抱きそうな感情に思えます。それは、常に謙虚で、死後作品を焼却するよう願ったからこそではないでしょうか。数々の寓話の中には、自分の作品が思うように書けなかったような雰囲気を漂わせているものもありました。何処かで自分の時代が来ると見つつも、作品を残すことを望まなかったのもうなずけます。

2018/01/27

キジネコ

目的とする小説と、手段とする小説があるんだなあ…とアタシの脳にカフカな影が過る。見えてくるのは妄か現か、はたまた見果てぬ内なる地平か…その手段が未熟な私を別界へ誘う。カフカという御人の物語の不思議は、例えば鼠族の歌姫、例えば断食する芸人、例えば地下に果てしない巣窟を築く人間臭い謎の生き物…例えば彼の高名なる甲虫に、語らせる世情と、人其の物の理と不尽。皮肉な笑いが漂泊致します。安部公房の箱舟を思い。村上春樹の昏い地底湖に浮かぶ島で永遠の死を待つ私を思う。ほの暗い世界の現実が「お前は誰?」と問いかけてきます。

2020/08/23

ハイカラ

己の創作活動に対する自信と不安の現れのような話が多かったように思う。評価も称賛も必要とせずに小説を書くような人間がいるわけがない。カフカは自分の理想とする作品を書き求めながら、しかし日の目を見れず、いつか勝ち得る筈の成功をひたすらに夢見ていたのだろうか。面白い掌編短編だった。

2016/04/08

佐島楓

孤独と拘束、そして自由。これらのモチーフが繰り返されるものの、どの作品が何に対する比喩なのかは明確には示されない。理解を拒むようなもの、やや病的に感じられるものもある。奇妙な作品集である。

2015/01/19

kasim

寓話と題されていても堅い教訓などなく、掌編や断片の集まり。同じ岩波の『短篇集』に続き、ユーモラスなところが少し見えてきた。昔読んだ時は閉塞感しかなかった「巣穴」(これは長め)も、今読むとあまりにもくどい語り手氏の堂々巡りが微笑ましい。ねずみの歌姫ヨゼフィーネも似ているが、淡く寂しい後味が何とも言えない。読書メーターの感想で、「カフカみたい」と勢いで書くことが時々あるのだけど、当然ながら同じカフカでもプリズムというか作品ごとに微妙な違いがある。久々に本家を味わいました。

2019/02/14

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