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パサージュ論(一) (岩波文庫, 赤463-3)

パサージュ論(一) (岩波文庫, 赤463-3)

パサージュ論(一) (岩波文庫, 赤463-3)

作家
ヴァルター・ベンヤミン
今村仁司
三島憲一
大貫敦子
高橋順一
塚原史
細見 和之
村岡 晋一
山本 尤
横張 誠
與謝野 文子
吉村 和明
出版社
岩波書店
発売日
2020-12-16
ISBN
9784003246337
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パサージュ論(一) (岩波文庫, 赤463-3) / 感想・レビュー

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ころこ

前半のまとまった文章と、その後から断片の残骸である断章が延々と続く。電子書籍が出版されており、索引の代わりに両方入手しておくと重宝する。パサージュは、今でいうとターミナルの地下街が最も近似しているだろうか。自然は出てこない。都市文化を全面肯定するには、我々は未だ何かのうしろめたさがあるだろう。「ダゲレオタイプ」「ファンタスマゴリー」からは視覚文化を想起させ、「パノラマ」からは江戸川乱歩や川端康成の戦前・浅草を想起させる。他の哲学書と比べて読み易く、ストレスなくスイスイと読める。解説で訳者の三島憲一は、象徴

2023/07/23

燃えつきた棒

ベンヤミン(1892年〜1940年)は、ドイツの文芸批評家、哲学者、思想家、翻訳家、社会批評家。 代表作:『複製技術時代の芸術』、『写真小史』、『パサージュ論』。/ 《1940年、ナチス・ドイツ軍はパリに侵攻した。亡命中のベンヤミンは膨大な未完草稿をジョルジュ・バタイユに託して、パリを脱出する。》 だが、アメリカへの脱出に失敗し、スペインの国境の町で服毒自殺を遂げた。/

2021/08/27

壱萬弐仟縁

パサージュは高級品が売られるセンター(25頁)。フーリエはパサージュに協働生活体(ファランステーㇽ)の建築上のカノンを見ていた(29頁)。パサージュは、散歩者と喫煙家のお気に入りの場所であり、ありとあらゆる小規模な商売の場〔空間〕である(113頁)。

2021/10/07

かふ

極めて実践的な本であると思う。中学生が流行歌をノートに書き留めるように、写経したことはなかっただろうか?尾崎豊、ユーミン、ビートルズ。誰でもいいのだが、ポップ・ミュージックの歌詞がその時代の一過性の流行として過ぎ去ってしまう中で、彼らは何かをつなぎとめようする。それがベンヤミンの『パサージュ論』なのだ。あるいは三蔵法師がインドへ行って多くの仏教経典を写経して持ってくる。宗教的な経典は、キリスト教でも仏教でも、写経を通じて伝えられたのではなかったのか?

2022/05/25

ラウリスタ~

岩波文庫からパサージュ論!(岩波現代文庫からの再録だが)90ページまでがいわゆるパサージュ論の本論でしかも、独語版、仏語版が並び、比較できる。そのあと400ページ以上が、創作メモなのか引用メモなのか、断章形式の雑多なもの。アドルノの感想を受けてマルクス主義的に書き直したり(そうすると、無理やりくっつけるなと逆に言われたり…)という跡が見られる。オスマン大改造は、マルクス主義的には当然、労働者階級を統制し都市から排除する(バリケード防止、家賃高騰)ものとしてベンは非難するけれども、治安目的論は現在では否定。

2021/02/10

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