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パリュウド (岩波文庫 赤 559-0)

パリュウド (岩波文庫 赤 559-0)

パリュウド (岩波文庫 赤 559-0)

作家
アンドレ・ジイド
小林秀雄
出版社
岩波書店
発売日
1935-09-30
ISBN
9784003255902
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パリュウド (岩波文庫 赤 559-0) / 感想・レビュー

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クプクプ

アンドレ・ジイド26才の時の日記体小説。風刺。小林秀雄さんの翻訳です。昔の仮名使いで、わからない漢字も多く、読むのに苦労しましたが、かえって想像力が刺激されてよかったです。ジイドは繊細なようで力強く、20代という青春時代の豊な感受性を持ち、社会に対する「反抗」を美しい文章で見事に残しました。フランスの自然と、そこに生きる人々の暮らしを生き生きと書きました。フランスに行ったことがない私にも、物語のよさが伝わりました。初めて岩波文庫の本を探しました。活版でしたが、読みにくさはなかったです。

2017/07/16

G三世

『パリュウド』なる作品を書こうとする作家の生活を描いた日記調の作品。ジッドの作品はこれまで『田園交響楽』『狭き門』『背徳者』と読んできましたが、これほど抽象的・心境的・観念的・思想的……複雑怪奇な代物は先の三作品には見られないものでした。先に挙げた作品にも共通する自意識過剰で盲目な主人公像はそのままに、珍妙なる口上を周囲にぶつける。小林秀雄曰く口上が様々な風刺になっているようですが、また時間を見て一つ一つ解体してみたいですね。

2015/04/20

小蔀 県

『パリュウド』という小説を書いている主人公の日記体小説ですが、内容はちっとも日記的でなく(つまり身辺雑多な事々を記しているのではなく)、知人たちとの会話を通して、彼の観念(作中人物を作者と同化させるならジイドの観念とも言える)が表立っていくしかけになっています。これは物語ではありません。末尾の「パリュウド最重要句表」なる部分から察して、本書は、藝術に対する思索を促すためのものと見て差し支えないはず……読者は、この作を読んで、めいめいの裡に「パリュウド」の欠片を発見出来るのである……解説のこの一文は見事。

2015/07/11

hmpndrf

強度の反省性は書き付けた句を側から我慢ならなくさせるものだから、小説家を極めると小説を書かない小説家に行き着くとはドイツロマン派から中島敦を経て水嶋ヒロに至るまで古今東西変わらないけど、因果なことに世には小説を書かない小説家を書く小説家というのがいて、日本だと小林秀雄のおかげを被ってヴァレリーとかこのジッドとかが有名とされていると思う。で、これはそのジッドの小説を書かない小説家の小説なんだけど、訳者が、はい、小林秀雄でして、口先だけは標準語な江戸っ子がべらべらと世の中を呪って廻る大変愉快な仕上がりです。

2013/03/10

sober

「パリュウドを書くのだ!」と息巻く主人公だが、一向に進む気配を見せず、果たして放り投げてピリオドへ。物語の展開に終始ついてまわる自意識過剰は、若さを象徴するものであろう。これは青春小説なのだと思う。ジッドに対しては、「狭き門」に代表されるしかつめらしい小説を書く印象を持っていたが、「パリュウド」のような作品が他にあれば読んでみたいと思った。

2013/03/23

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