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絵のない絵本 (岩波文庫 赤 741-3)

絵のない絵本 (岩波文庫 赤 741-3)

絵のない絵本 (岩波文庫 赤 741-3)

作家
H.C.アンデルセン
大畑 末吉
出版社
岩波書店
発売日
1975-11-17
ISBN
9784003274132
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絵のない絵本 (岩波文庫 赤 741-3) / 感想・レビュー

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マエダ

美しい言葉が魅力のアンデルセンの世界に引き込まれる

2017/09/22

うりぼう

「苦海浄土」の後には、癒しが。松丸本舗でキーブックの帯があり、思わず購入。月が私を千夜一夜の世界へいざなう。月がトリックスターで物語るのは、まさしくルナテッィクスの世界。歴史を行き来し、世界を飛び回り、あらゆる人たちに透徹で優しい眼差しを向ける。三十三夜で終ってしまうのが、誠に残念。旅を愛し、人を愛ずる作者の余情があふれている。幼な子は、大きな声で「主の祈り」を捧げ、母に聞こえぬように「パンにたくさんのバタを」と望む。人とは、かくも魅力的な存在である。本書の初刷は53年、半世紀以上を経て第70刷。

2010/07/23

壱萬弐仟縁

1839年初出。100頁強でお手軽に。影絵が美しい。「人間というものは、不幸のどんぞこにいる時でも、たいそう見えをはることがあるものです。この男は死を、自殺を考えていました。そして、人間は思いきり泣きあかしてしまうと、自殺などはしないものです」(58頁)。そんなんでいいのなら、どんどん、泣きましょう。かけがえのないいのちですからぁー! 生きているからこそ、本を読んで他人や偉人の生き方や思想から多くを学ぶことができる。また、本書のように、自殺を考えている人も、本によって思いとどまらせる効果もあると思えた。

2014/02/03

藤月はな(灯れ松明の火)

幼い頃、世界名作全集で何度も読んでいた思い出があったので懐かしくなって再読しました。お月様が画家に語ったのはお月様が見たささやかで愛おしい人間の営みと時の流れ、そして一抹の哀切さでした。子供の無邪気な考えや人間の営みに対するお月様の視点は慈愛に満ち溢れてます。お月様が見てきたこと、聞いてきたこと、感じたことを聞けた画家は幸せだったに違いないと思います。

2011/11/16

がらくたどん

本棚整理。『絵のない絵本』が2冊出てきた。「絵のある」本書と「絵のない」新潮文庫版(矢崎源九郎訳)。どちらもずいぶん昔に読んだものなので頭の中でごちゃ混ぜになって記憶されていたようだ。今更ながら読み比べると訳語選択もリズムも違っていて面白い。道部氏の挿絵は大好きだが、矢崎氏の「絵を絶した」詩情に拘る姿勢にも敬意を抱く。語り手の月が世界中の人々の言葉を解するように、月の語るお話も様々な人の言葉で紡ぎなおされていくのだろうか。「日々のパン」に神様どうぞバターも忘れずに!私のバターは素敵な「物語」の数々かな?

2021/02/25

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