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山椒魚戦争 (岩波文庫 赤 774-1)

山椒魚戦争 (岩波文庫 赤 774-1)

山椒魚戦争 (岩波文庫 赤 774-1)

作家
カレル・チャペック
Karel Capek
栗栖 継
出版社
岩波書店
発売日
1978-07-17
ISBN
9784003277416
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山椒魚戦争 (岩波文庫 赤 774-1) / 感想・レビュー

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ehirano1

「獄中記(佐藤優)」から本書へ到着。さすが薄い本、否、古典という醍醐味を感じます。勿論、山椒魚は何かのメタであるはずなのですが、それを何かなと思索するのが楽しくなります。人間のメタであることは間違いないと思うのですが、某民族なのか某国家なのか某帝国なのか、著者がチェコ人、出版時期が1936年、とくればやはりアレですかね。

2022/09/18

てち

本作の特徴は、主人公がいなく、人間と山椒魚の関わりが多角的に書かれている。それによってリアリティーが生み出されている。人間が自ずから作り出したものによって滅ぼされるのではないかという恐怖。それを具現したのが本作である。80年以上も前の作品であるが、いまだ色褪せない名作である。

2020/04/23

NAO

ナチスの台頭とその危険性をいち早く察知して予言した本。ついに起きた山椒魚の反乱は、冷静に考えてみれば起こるべくして起こったもの。それを事前に予防できなかった人間たちの愚かさを、この本は痛烈に皮肉っている。「人類を滅ぼすのは、宇宙の災害ではまずなく、国家・経済・メンツといったもろもろの要因だけなのだ」というチャペックの言葉は深く、重い。チャペックはナチスの台頭を憂いてこの作品を書いたが、現代では、この「山椒魚」をいろんな国や技術に読み替えることができるのではないかと思う。

2016/07/01

ビイーン

1936年出版当時の世界はファシズムと戦争の恐怖にさらされていた。作品中のチーフ・サラマンダー(山椒魚総統)がヒットラーを連想させる為、チェコがドイツに占領された一時期、禁書となった。チャペック曰く、「人類を滅ぼすのは、宇宙の災害ではまずなく、国家・経済・メンツといったもろもろの要因だけなのだ。」なるほどー。「山椒魚戦争」が映画化されたら、ぜひ見に行きたい。

2016/05/29

魚京童!

IBMのワトソンのことかな?って思った。そろそろでも彼らなら勝手にやりそうだし。足りないから人と要求するっていうところが面白かった。そこは自分たちでどうにかしようとしないんだ…。星を継ぐ者に出て来たいい人たちに似ているけど、彼らとの比較は時代が宇宙か海かの違いかな。生物界には権謀術数をもってのしてきたあくどい人だけど、いい人にはまだ勝てないみたいだ。だから私はいい人になりたい。

2016/08/24

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