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モーム短篇選〈下〉 (岩波文庫)

モーム短篇選〈下〉 (岩波文庫)

モーム短篇選〈下〉 (岩波文庫)

作家
サマセット・モーム
行方 昭夫
出版社
岩波書店
発売日
2008-11-14
ISBN
9784003725030
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モーム短篇選〈下〉 (岩波文庫) / 感想・レビュー

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kana

おもしろくておもしろくて、モームの短篇がこんなにも素晴らしいことを知る人があまりにも少ないということが残念でならない、という思いを、幾たびもかみしめながら読んだ1冊。著者の作品が巧いのは、軽妙洒脱な筆致で、短篇にも関わらず登場人物の長所や短所を含む人間性を大変細かく描写し、あぁいるよねーこういう人、と読者がうんざりしてきたところで、その下地を存分に生かしつつ、ふわっと話を飛躍させて、皮肉のきいた味わい深い結末にもっていくところ。その鮮やかさといったらもう!神業です。行方さんの安定感のある翻訳もお見事。

2013/09/25

アナーキー靴下

この短篇選を読んだきっかけはお気に入りの方のランキングを見て。「月と六ペンス」も良かったが短篇選も本当に良かった。下巻は12篇も収録され、作品ごとにはとても感想を書ききれない、でも書きたくなるような満足感たっぷりの一冊。出だしから強烈な「物知り博士」のような面白い作品から、心に沁みる「サナトリウム」まで多彩。実体験とは程遠い、つまり身近なあるあるネタではまったくないのに、巧みな描写に引き込まれ、共感し強く感情を動かされてしまう。モームをWikipediaで調べたら「最良の意味での通俗作家」と。納得。

2021/01/12

mitu

高評価に納得しました。掌の小説という程ではないですが、かなり短めでショートショート誌掲載作品も入った12篇。ミステリアスで幻想的なものはありません。近代小説としては起承転結があるモーパッサン系譜の理知的な作風に分類される代表はモームというのが定説らしいです。「人間を見てきて最も感銘を受けたのは、首尾一貫性の欠如だと思う。首尾一貫した人など一度も見たことがない。同じ人間の中にとうてい調和出来ぬ諸性質が存在していて、にも拘らずもっともらしい調和を生み出している事実に私は驚いてきた。(サミング・アップ)」⇒

2020/08/20

ももたろう

すっかりモームの大ファンになってしまった。扱うテーマは人間性の奥底を突いた深めの内容が多いにも関わらず、それをユーモアたっぷりで、皮肉っぽく、軽快に、面白おかしく描いてしまう。それがモームという作家。どの作品を読んでもハズレがない。人並外れた観察眼と鋭い心理描写に加え、起承転結のはっきりした物語を描く彼の巧みな技巧が加わると誰も止められない。無類の面白さ。この短編集の中で特に好きなのは『サナトリウム』『ロータス・イーター』『マウントドレイゴ卿』『ジゴロとジゴレット』。でも、全部面白い。出会えて良かった。

2016/12/14

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

上巻に続いて、下巻も読んでみる。『物知り博士』『詩人』『サナトリウム』の3作品が良かった。『物知り博士』知ったかぶりの嫌な奴だった物知り博士の思いやりある繊細な一面や、『詩人』ちょっとした間違いをここまでの短編に!オチがいい。『サナトリウム』死と愛の物語。今まで読んできたモームの短編の中ではあたたかな作品だと思う。

2016/01/23

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