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ロシア・アヴァンギャルド (岩波新書 新赤版 450)

ロシア・アヴァンギャルド (岩波新書 新赤版 450)

ロシア・アヴァンギャルド (岩波新書 新赤版 450)

作家
亀山郁夫
出版社
岩波書店
発売日
1996-06-20
ISBN
9784004304500
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ロシア・アヴァンギャルド (岩波新書 新赤版 450) / 感想・レビュー

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amanon

その名称から、何となとも言えない憧憬を抱き、その手の本を目にするとその都度手にとってはいたものの、結局よく理解しないまま、年月だけが無駄に過ぎてきた感のあるロシア・アヴァンギャルド。改めてその概要を知ると、ロシア革命がもたらしたであろう途轍もない高揚感と期待感、そしてその後襲った未曾有の恐怖政治というギャップ、そのギャップに翻弄され、それどころか死に追いやられる数多の文化人達の姿に、言いようのない悲哀感を覚える。馴染みのない用語に全く注釈がついてないのが、不満だが、あえてそうしたとのこと。類書を読むかな。

2023/06/11

はる

全体主義の起源に西欧アヴァンギヤルドが時代のエリートたちとして評価されていた。エリートは三文オペラのブレヒトだった。全体主義運動にあって、そのような見方が炙り出されるのかと少し眩暈がした。手元の本を手にした。ロシア・アヴァンギヤルドが創造した芸術は数名の人たちの作品しか知らなかった。図版も余りなく、運動に作り上げた作家の名前がこれでもかと照会され、入門者には興味湧く内容だった。→

2022/12/22

oDaDa

著者の亀山郁夫はあの光文社文庫新訳の「カラマーゾフの兄弟」の誤訳で名高いが、それはまぁ置いておくとして。ロシア・アヴァンギャルドとはソ連創成期に起こった芸術運動。私的にはタートリンの「第三インターナショナル記念塔」がシンボルなイメージ。社会主義の赤き旋風吹き荒れるロシアの地に生まれただけあって、どこか洗練された独創的な芸術様式。結局これもスターリンによって疾走を絶たれてしまったんだな。。。カンディンスキーの画集をいつか買うことに決意。今日はショスタコーヴィチの「交響曲第5番」を聴いて寝る。

2014/02/01

さえきかずひこ

書かれてる内容も凄いのだが、亀山郁夫の文章のこのゴリゴリときちがいじみて迫ってくるドライヴ感、悪くないなぁと心から思うのでした。

2015/09/30

ユビヲクワエルナマケモノ

『黒い夜 白い雪』第三部は本書で紹介される芸術家達の固有名詞が怒涛のごとく奔出する。その中には音楽のストラヴィンスキーやプロコフィエフ、絵画のカンディンスキーやシャガール等、お馴染みの名前も。これらの芸術家達はまさに革命前後の渦中にあったのだと思い起こし、この時代のロシア芸術を概観するため手に取った。本書はスターリン時代に事実上ロシア・アヴァンギャルドが終焉(政治的所以でなくすでに役割を終えていたという見方も)し、その後のソ連崩壊前後の再評価まで。その権力との関係の問題は今日的問いとして残る。

2024/01/03

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