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翻訳と日本の近代 (岩波新書)

翻訳と日本の近代 (岩波新書)

翻訳と日本の近代 (岩波新書)

作家
丸山眞男
加藤周一
出版社
岩波書店
発売日
1998-10-20
ISBN
9784004305804
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翻訳と日本の近代 (岩波新書) / 感想・レビュー

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鉄之助

「翻訳文化は、必ずしも独創を排除しない」。江戸時代の「読み下し漢文」を例にとり、日本の当時の学者が必ずしも中国の後追いをせず文化的自立を強化した、と解説。幕末維新、外国情報をめぐる翻訳ラッシュをいかに乗り切ったかが、よくわかった。

2018/01/08

さきん

日本の近代化にあたって,社会と文化に大きな影響を与えた〈翻訳〉.何を,どのように訳したのか.また,それを可能とした条件は何であり,その功罪とは何か.活発な言論活動を続ける評論家の問いに答えて,政治思想史研究の第一人者が存分に語る.日本近代思想大系『翻訳の思想』(1991年刊)編集過程でなされた貴重な記録.翻訳のニュアンス違いや知識不足からの誤解が日本社会へ与える影響力は大きいと思った。しかし、それらの失敗も致し方ないし、逆に翻訳を通して思想を新たな視点で眺めることができるのも翻訳の醍醐味と思う。

2016/01/26

swshght

日本の近代化と明治初期の翻訳文化。この二つは不可分な関係にある。言うまでもなく、近代化とは西洋化と同義だった。西欧列強の脅威が迫るなか、明治政府は計画的に近代化へと乗り出す。近代国家を作るにはまず徹底的に他国の情報を入手しなければならない。西洋の思想や科学を学び、日本の制度や学問へ導入することが急がれた。そこで翻訳が極めて重要な位置を占めることとなった。翻訳の推進は西洋社会を模範とする近代化の大前提だったわけだ。ここで驚くべきは、そうした翻訳文化の基盤がすでに江戸幕府の時代から構築されていたということだ。

2013/10/31

マリーゴールド

戦前の翻訳の歴史に興味があって、手に取ってみたら、初丸山眞男先生だった。冒頭の成り立ちを読むと、日本近代思想体系全23巻・別巻1の編集過程における副産物のような書物らしい。丸山先生に、加藤周一先生が問いかける問答形式により、明治初期の日本の翻訳事情を中心に、その前史として、荻生徂徠など江戸時代の儒者や、本居宣長などについても語られる。明治初期に何が翻訳されたかというと、まず軍事関係、工業技術、化学・医学などの自然科学、法律関係、歴史・地理、最後に文学・芸術の順になるそうだ。そんな訳で、両先生の対話の俎上に

2016/01/25

isao_key

加藤周一が問いかけ、丸山真男がそれに答える問答形式となっている。タイトルの通り、近代日本が西洋の書籍をどのように翻訳してきたかについてを語っている。丸山の幅広い読書には、改めて驚かされる。それを対談で実にうまくまとめているくだりを読むと、対談の名手と言われるゆえんを納得する。宣長が漢心を捨て、大和心を大切にすべきとの主張をしているが、実際には、徂徠の書を読み、多大な影響を受けていたことを指摘している。『古事記伝』は『論語徴』なしにはできず、今言をもって古言を解してはいけないとの考え方は徂徠と共通している。

2015/11/10

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