読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

『七人の侍』と現代――黒澤明 再考 (岩波新書)

『七人の侍』と現代――黒澤明 再考 (岩波新書)

『七人の侍』と現代――黒澤明 再考 (岩波新書)

作家
四方田犬彦
出版社
岩波書店
発売日
2010-06-19
ISBN
9784004312550
amazonで購入する

『七人の侍』と現代――黒澤明 再考 (岩波新書) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

bura

積読本。図書館のリサイクルコーナーで頂いた本。私達にとっては古典的名作、黒澤明監督の「七人の侍」が今も尚、パレスチナやセルビアに到るまで世界の至る場所で現代的なテーマとして受け入れられ、その影響を受けた作品が発表されている。この事実を四方田氏は制作された1954年という時代背景、その構想から制作過程、映画の中の侍と百姓、そして「敵」である野伏せりたちについて等々、様々な角度から考察していく。現代に通じる丹念な映像分析を読み終えて、改めて「七人の侍」を観直してみたくなる一冊だった。

2020/05/16

jima

なるほど、と思いながら読んだ。時代背景から、「再軍備論争」「自民党だけが絶賛するという不幸な光景」等々。でも、「7人の侍」「用心棒」「椿三十郎」の黒沢映画、手塚治虫とちばてつやの漫画は、自分の骨や血肉になっている。

2015/08/27

おおかみ

映画史に燦然と輝く名作を、名作として埋没させるのではなく現代におけるアクチュアルなフィルムとして捉えたところに本書の特色がある。公開後、今に至るまで世界中でどのように受容され評価されてきたのか。いかなる社会的・政治的背景のもとに制作されたのか。黒澤明は何をなし、あるいは何をなし得なかったのか。黒澤明とは何なのか。まだまだ語り足りないという印象だが、全般的に納得できる考察だった。

2010/10/14

ネムル

歌舞伎・殺陣と初期の日本映画の比較から、黒澤明の試みを読み解くあたりが興味深いのだが、一番のポイントは『七人の侍』がキューバや旧ユーゴで賞賛されるような現代的なアクチュアルな側面について。天正年間の史的検証、戦後の時代性、そして映画内の表象の問題として、この映画の服喪について論じている。クロサワ神話からの脱却と黒澤映画の限界など頷ける点も多く、なかなか面白い。

2014/05/03

ブラックジャケット

日本映画の中でも「七人の侍」は物語の骨格が普遍性を帯び、世界各地の映像作家が、意識無意識に借用する世界の古典となっている。作品をいったんリセットして、著者は一映画として分析する。製作年度の1954年には復員兵士が失業者として蔓延していた状況が、雇われ侍という形に共感が得られたという。現代の歴史観では、侍、野伏せり、百姓は明確に分かれてはいないのだが、当時の西部劇的勧善懲悪世界が取り入れられ、娯楽アクション映画の体裁をとった。単なる深読みではなく、膨大なテキストの新しい観点からの分析といった趣がある。

2018/07/14

感想・レビューをもっと見る