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風土記の世界 (岩波新書)

風土記の世界 (岩波新書)

風土記の世界 (岩波新書)

作家
三浦佑之
出版社
岩波書店
発売日
2016-04-21
ISBN
9784004316046
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あらすじ

風土記は古代を知る,何でもありの宝箱.土地のいわれや肥沃状態,古老の言い伝え,天皇の巡行など,バラエティーに富む内容から見える,中央国家と地方との関係とは? ヤマトタケルを天皇として描く常陸国,編纂命令から20年も経て提出された出雲国,滑稽譚満載の播磨国など,いくつかの謎を解き明かし,生き生きとした古代世界像に新たな読みで迫る.

風土記の世界 (岩波新書) / 感想・レビュー

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Kazehikanai

常陸と出雲の風土記を中心に、今に残された5つの風土記を、古事記と日本書紀と対比しながら、解説する。風土記には伝承されてきた神話や伝説が記述され、この国の成り立ちが垣間見れる。各地の地名の起源や朝廷との関係性、伝説の天皇の滑稽な姿などが面白い。興味深いのは、古事記、日本書紀との共通、類似や差異。失われた逸文には、何が書かれていたか、何が書かれていなかったか。失われた歴史は永遠のミステリー。そういう意味では、古事記や日本書紀より奥が深い。

2018/11/03

yamahiko

地名の古層を明らかにする行為は、どこか征服を根拠付けるための作為が見え隠れするが、地域によってあるいは編まれた年によって、征服された側の幾ばくかの抵抗の印を残すものだと思った。資料を丹念に読み解いていく面白さが良く解った。新書の性格上、もっと深く知るための序章と捉えれば、物足りなさは致し方ない。

2016/12/11

こういち

「風土記」は面白い。滑稽で間抜けな神さまを描いていると思いきや、逸話に秘められた暗示を予感させる。現代にも残る数ある神事は先人たちのメッセージ。そして地名が語る、その土地の成り立ち。歴史は過去の出来事を綴りながら、喜怒哀楽を包むドラえもんのポケット。必要なものを必要な時に、どう取り出せるかで未来は変わる。本書は、「伝承を読む論理を鍛えて遺された資料に向き合うこと」の大切さを柔らかく、そして丁寧に語りかける。

2016/04/29

HMax

大和政権によって統一される以前の群雄割拠の時代の様子が風土記には僅かに残るようで、30-40あったと思われる各地の風土記が無くなってしまったことが残念ですが、それでも1300年以上も前の歴史書が写本等を通じて残っているというのは素晴らしいことだと思います。ISISによる紀元前から残る文化遺産の破壊、お隣では李氏朝鮮の仏教弾圧による徹底した廃寺。最近ではイタリア地震でのアマトリーチェの被害、後世に歴史を残すということは大事ですね。北陸地方を表す古名「コシ:越」についての話しが印象に残りました。

2016/09/03

スイ

読んでいて、最近読んだ「精霊の守り人」を思い出した。 征服者が作る歴史。 その幕の後ろにちらりと見える違った景色を丹念に解いていく道筋に感嘆した。 飄々とした文章もいい。 (余談) これは夫の蔵書で、「三浦しをんさんのお父さんの本だよ!面白いよ!」と勧められ、じゃあ貸して、と言ったものの夫の本棚から抜き出さないまま数ヶ月。 読みたくなかったわけでは決してなく、急ぎで読む本が山積みだったからなのだけど、別の本を夫が買って来て、面白そうだからそのうち読みたいと言ったところ、「貸します。これも一緒に」

2017/05/18

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