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中華の成立: 唐代まで (岩波新書)

中華の成立: 唐代まで (岩波新書)

中華の成立: 唐代まで (岩波新書)

作家
渡辺信一郎
出版社
岩波書店
発売日
2019-11-21
ISBN
9784004318040
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中華の成立: 唐代まで (岩波新書) / 感想・レビュー

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KAZOO

中国史の通史については今まであまり書かれていません。岩波新書の貝塚茂樹先生の中国史、宮崎市定先生の中公文庫などが主要なものといえましょう。そのほか史記や十八史略などは一部分です。宮城谷さんや陳舜臣さんのも物語的な要素が多く正史とは言えません。この本はそれを期待させてくれるような感じです。今後全5冊ということのようで前半3冊は西暦1300年頃までを中国を4つの地域に分けての分析です。農民社会の形成などではかなり細かな分析があるようです。

2019/12/22

skunk_c

中華を概念と領域の双方から把握し、唐代までに周辺領域を含めどう成立したかを説く。文化史的要素はほぼなく、人物ではなく制度が主体の記述なので、ちょっと堅い印象もあるが、均田制、給田、府兵制、租庸調などの、従来当たり前のように語られていた概念について、その時代の資料を根拠に(著者自身を含め)根本的な見直しを迫っている点が画期的。例えば均田制は農民に等しく土地を配分するととらえられがちだが、官吏に対しその役職に応じ適切に配分することも含む(つまり官吏は地主となる)など。中国古代に対する全体像がかなり変わった。

2020/03/23

サケ太

中国、考えてみればこの名称は一度として国名となった訳ではないのか。という気付きから始まり、初めに生じた社会から、夏、殷、周へと続き、形成された社会体制について語られる。どのように統治が行われたのか。という点が主で、様々な英傑たちの生涯を描くわけではない。しかし、戦国時代から三国時代まではなんとなく頭に入れていただけに、他の時代の王朝がどのように亡び、誕生したか、という点について確認できたのはありがたい。カオスな五胡十六国時代、南北朝、隋、唐。政治体制やその綻び、崩壊について大まかに知れて楽しい。

2020/11/05

きいち

人物がメインでない通史、感情移入もできないし、一つ一つの制度や儀礼、その背景の環境ともども理解までは骨が折れるし、でも、ちゃんと読ませてくれるのが不思議。ところどころの、例えば欧陽脩にケンカ売って、「いやや千年の誤解から解放されるべき秋である」!というタンカのおかげかもしれない(笑)。◇ヨーロッパと違って、ずっと規模の大きな中国がなぜ「ひとつ」なのか。「天下」というもの、それに皇帝、可汗、金輪聖王が一人の身に結びつけられ、制度の網の目が作られていく、強固な存在。いや、これから変転していく、楽しみに追おう。

2020/06/28

MUNEKAZ

王朝や人物に拘らず、制度や社会システムの変化から中国史を捉えなおすというシリーズ。1巻は「中原」世界を隋唐時代まで追う。「豪族」や「貴族」、「都市国家」といったマジックワードを使用しない叙述は、なかなか硬派で新書ながら読みごたえ抜群。また「均田制」の見直しや貢献制の延長に科挙を捉える視点など興味深い部分も多い。中原で生まれた古典中国の概念が、王莽の時代の画期を経て、受け継がれ深化していく様子がよくわかる。

2020/02/07

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