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新年の挨拶 (岩波現代文庫 文芸 23)

新年の挨拶 (岩波現代文庫 文芸 23)

新年の挨拶 (岩波現代文庫 文芸 23)

作家
大江健三郎
出版社
岩波書店
発売日
2000-12-15
ISBN
9784006020231
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新年の挨拶 (岩波現代文庫 文芸 23) / 感想・レビュー

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i-miya

2010.07.03 (生きられた人生の物語) (大江健三郎・あとがき的) 『図書』連載。武満徹氏の死-もう一度長編小説へ向かうこと(1997秋) ◎チャンピオンの定義。ブリュッセルの楡の木を見に来ませんか、というEC大使館主。2010.07.04 兄を上座にして弟妹たちと姉たちの座る夕べ。語義か?ひとつ上げておみや、と兄はとりなす。CDD(Concise Oxford Dictionary)に「Chanpion」=ある人のために代わって戦ったり、主義主張のために代わって議論する人。

2010/07/05

タイコウチ

このところ大江健三郎の小説ばかり読んでいたが、比較的最近のエッセイでもと思い立ち、読んでみた。岩波書店「図書」(1992-93)に連載(最近とはいえ、30年前か!)。「雨の木(レイン・ツリー)」など小説の背景となるエピソードも多いが、「私小説」的創作ではほとんど言及されない早くに亡くなった実兄のことなど、率直で胸を打つ話もある。いずれのエッセイも、短篇小説のような語りの妙もあり、エッセイなのかフィクションなのかという区別も、大江作品という宇宙の中で自分でもあいまいになっていくのだろうという予感がある。

2023/07/31

belier

92年から93年に書かれたエッセイ集。小説に膨らませた実際に起きた出来事とか後日談めいたものとかがあり興味深い。ある回では小説の登場人物のように大江作品に鋭い突っ込みを入れる女性が出て来て、これはエッセイでなく小説か?と思った。大江も私小説に近いエッセイとあとがきで書いている。93年1月に亡くなった安部公房を追悼している文では、安部にはノーベル賞を受賞する可能性があったと書いている。翌年、大江自身が受賞したのだった。チェコスロバキアにソ連の戦車が入ったときは、大江と安部で大使館へ「弔問」に行ったという。

2022/06/12

いのふみ

無粋ながら、大江さんから教わったことは、自分のことばで現実を認識し、そして乗り越えてゆくことだ。

2015/11/04

いのふみ

人によるとは思う。大江さんの作品、特にエッセイには誠実さを感じるのだ。それは氏が渡辺一夫氏の薫陶を受けた人であることよりも、断定的な口調をほとんど用いない、しなやかな姿勢とことばで現実を認識していることから感じられる。

2015/11/09

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