今ひとたびの戦後日本映画 (岩波現代文庫 文芸 125)
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今ひとたびの戦後日本映画 (岩波現代文庫 文芸 125) / 感想・レビュー
踊る猫
差別語を敢えて使う。「女子供」の隣に位置する批評と受け取った(そして、おそらくは先の戦争で疲弊してしまった男たちの「弱さ」をも見据えていると)。川本三郎の書くものはそうした、「弱さ」というか「弱者」に向けて温かい眼差しを向けているところが信頼できる。批評という行為はややもすると高みからの宣託の如き響きを帯びてしまうが、川本はそうした宣託を避け丁寧で平たい言葉を使い、私たちに寄り添ったところから語りかける。それ故にインパクトのある言葉は残らないものの、読んでいて疲れが来ず心地よく読める。そして愛を感じさせる
2022/04/13
ヴァン
日本映画が輝いていた昭和の時代、モノクロームの画面から読み解いた映画論。明快な文章で往年の俳優や監督を取り上げながら、過ぎ去った過去の時代を愛情豊かに語る。DVDを買う際のガイドにもなるだろう。
2015/01/16
okaka
思い入れたっぷりの戦後映画史。対象となった映画をほとんど見ていなくても面白く読める。
2010/04/20
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