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幸福 (岩波現代文庫 文芸 146 向田邦子シナリオ集 3)

幸福 (岩波現代文庫 文芸 146 向田邦子シナリオ集 3)

幸福 (岩波現代文庫 文芸 146 向田邦子シナリオ集 3)

作家
向田邦子
出版社
岩波書店
発売日
2009-06-16
ISBN
9784006021467
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幸福 (岩波現代文庫 文芸 146 向田邦子シナリオ集 3) / 感想・レビュー

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おさむ

かねて読みたかった向田作品のシナリオ。兄弟、姉妹の微妙な関係に恋愛話が絡んで・・。現代テレビドラマに影響を与えたのがよく分かります。一つ一つのセリフが時には昭和臭過ぎるときもありますが、地に足がついています。「素顔の幸福は不幸のなかに転がっている」味わい深い作品でした。

2015/01/26

ぐうぐう

10年前に兄が捨てた婚約者の妹・素子と恋仲になる数夫だが、彼には秘めたる過去がある。それは10年前、兄が捨てた女、つまり素子の姉である組子との一夜の過ちである。以来、数夫の胸に人知れずあるのは、組子への想い。このような不思議な人間関係を、しかし向田邦子はドラマの売りにしない。歪な関係性から、人が人へと抱く愛情の奥深さを、ユーモアを交えながらじわじわと炙り出すのだ。いやがうえにも幸福の意味を噛み締めてしまう、極上のシナリオだ。

2009/08/18

ZEPPELIN

数夫が色んな人に好かれる理由が読む側に全く伝わって来ないので、あまり話に入り込めず。映像があるとまた印象も変わるんだろうか。個人的には八木沢の方が人間臭いなと思うし、ドラマでは津川雅彦さんというのがまた良い。この時代のドラマはキャスティングもしっかりしている。幸せというのは自分で見つけるものだし、そこには忍耐が必須。さらに利他的な精神と気が利く性格であれば文句なし。ただ、そんな人はいつの世でも損して終わりな気もする。特に男女の関係では、先に惚れた方が常に負けなんではなかろうか

2015/02/03

主人公は誰なのだろう、幸福になるのは誰なのだろうと気にしながら読む。すると、目の付け所を誤っていたことに気づかされる、最後になって。思う人に抱かれることのない人生でも幸福はあり、鬼のようにミシンを踏む人生にも幸福はある。全て把握していてもどうにもならない洞察の人にも幸福はあり、人生の終盤に入った人にも幸福はある。相変わらずのエリートにも、相変わらずのエリートに愛想をつかす妻にも幸福がある。一瞬の連なりが日々で、日々は丁寧な一瞬からできている。物語の最年少者・踏子のように、読んでわたしも少し大人になる。

2012/09/26

shin

幸福、か。ふとした瞬間に感じる。

2015/05/05

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