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演劇のことば (岩波現代文庫)

演劇のことば (岩波現代文庫)

演劇のことば (岩波現代文庫)

作家
平田オリザ
出版社
岩波書店
発売日
2014-06-18
ISBN
9784006022419
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演劇のことば (岩波現代文庫) / 感想・レビュー

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sasara

日本演劇史。論理的により喋ることをしない日本人が、ヨーロッパの舞台を形だけ似ねようとしたため強弱アクセントが強調された芝居がかった台詞回しが主流となってしまい、普段使いの生活言語との著しく乖離してしまった。自由な言葉を使って自然な表現することが現代演劇らしい。

2021/02/06

ころこ

演劇のことばを語るために、なぜ著者は近代演劇の歴史を辿るのでしょうか。政治による抑圧と演劇の再現性の制約により、遅れてきた演劇の胎動期には、やはり文学の分裂と同じ台詞の翻訳の問題が胚胎していました。演劇の勃興期と敗戦による政治的転換が重なり、戦後は余計な政治性が演劇の発展を阻害します。戦後、新劇が目指したのは、西洋由来の翻訳演劇の「改良」でした。60年代から起こるアングラ・小劇場は、新劇のロゴスをパトスに、日本人の身体にあったオリジナルな様式を登場させます。つづいて、著者の関わる90年代演劇は、不自然な台

2018/03/22

袖崎いたる

演劇の裏事情。言葉の裏事情。リアリズムの裏事情。

2018/06/21

s

築地小劇場以降の演劇史を振り返りつつ、なぜ演劇と日常の言葉遣いが隔絶してしまったのかを考察する。日本では歌舞伎などの興行が発達しており、音楽や美術のように西洋芸術を直接移入せず、既存の演劇を改良しようとすることで近代化が始まった。それがかえって演技の近代化の遅れに繋がり、やっと岸田國士などが登場し始めた時には政治が芸術を取り込み始めていた。演劇はイデオロギーの言葉を語らざるを得ず、成熟できないまま戦後に至る。結果的に、演技とは、日常離れした言葉をいかに役者の身体にのせるかという特殊な技術となっていった。

2014/07/17

コウヘイ

日本の近代演劇史を概観する上で最適な書物。 興味深いと感じた点は日本の演劇の「成熟」の問題。複製の難しさという演劇の特性は、西洋から思想や芸術を受容する上で、他の芸術と比較して大きな歪みを残した。そうした経緯から、日本の演劇は長らく不安定な技術的基盤のもとでの成熟を余儀なくされてきた。そうした歴史の中で、岸田國士や三島由紀夫といった天才たちが西洋近代演劇の枠組みで傑作を残していった。しかし日本の文化社会に根差した演劇の成熟は実現されなかった。平田の試みは真の意味での日本演劇の成熟を目指したものなのだろう。

2018/02/16

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