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大人になることのむずかしさ (岩波現代文庫〈子どもとファンタジー〉コレクション 5)

大人になることのむずかしさ (岩波現代文庫〈子どもとファンタジー〉コレクション 5)

大人になることのむずかしさ (岩波現代文庫〈子どもとファンタジー〉コレクション 5)

作家
河合隼雄
河合俊雄
出版社
岩波書店
発売日
2014-02-15
ISBN
9784006032586
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大人になることのむずかしさ (岩波現代文庫〈子どもとファンタジー〉コレクション 5) / 感想・レビュー

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きいち

大人の定義が素敵、元気になる。◇「個々の人間が個々に大人になるより仕方」なくて、未来が曖昧で不確定ないま(先生、83年でもうVUCAの時代と喝破したはったのね)既成の世界観もとに安易に白黒つけることなく、(問題の)なかにあえて身を置き、結果に責任を負うことを決意する、それが大人だと。責任をとるのではなく、あくまで「決意」というのがミソ。だって、結果確定させて責任とってしまったら、判断基準自体が変わり続ける状況に対し「枠そのものの変化の過程に自ら参画」できないもの。意味づけ、関係づけを続けるプロセスが第一。

2018/10/21

ほし

現代は、どうすれば大人になれるのか、そのモデルが不在の時代となっている。そのため青年らは悩み、つまずきを経て成長していく。彼らに対して親や支援者が出来ることは、見守ること、行動の表面でなく意味を探ること、時として対決し、世界との分離と再生を促すこと…。このような筆者の主張を読むことで、ぼくと息子との関係性のあり方について考えさせられました。これまでは良い関係性を築くこと、安心感を与えることを重視し、そしてぼくの性格も相まって相当甘い親だったと思うのですが、そろそろそれだけでは駄目な時にきているのかなと。

2019/05/20

もち

原著は1980年代に書かれているが、解説の補足によって、より一層現在に繋がる良書となっているように思った。大人と、大人になりきれていない青年の戦いというか葛藤のいろいろが見事に描き出されていて、自分にも身近で痛いほど分かる内容であるだけに一気に読んだ。「現実的な裏付けを持っていない」がために、首をかしげられてしまう計画、家族への甘え、苦悩するからこそ助けられる援助者……。もやもやしていたものが言語化されていくのが痛快で、勉強になった。

2017/08/31

Phai

本を読みつつ考えたこと。色々な人と話し、色々な本を読むことで、人は世の中に色々な価値観や感性が存在し、これは時間や空間によって移ろいゆくものであると気づいてゆく。しかし、これは自分の価値観や感性は案外「脆い」と気づくことでもある。強く信じられる価値観や感性がなくない者は、何を信じてどうやって生きればよいのか。青年期に顕著となるこの問いに対する僕自身の答えは、他者の価値観や感性に理解を示しつつ、自分はどう生きたいのか、と考えながら生きてゆくことである。精神的に自立した大人とは、こういうものではないだろうか。

2016/01/30

センケイ (線形)

発達心理学のような興味を満たされるとともに、「自分はまだ大人になりきれないと思うが、それはどのような所だろう?」というのを振り返るのに、効く。絶対的な真理という見方が崩れ、社会の様々な人々が各々その人・その集団なりの正しさを持つからこそ、正しくやっていくのが難しい。これはここ数年、集合知の観点から声高に言われていることとも似ていたため、30年前に書かれた著書であることに驚きを隠せない。長年のカウンセラーの結晶が詰まっているのだろう、1段落に1含蓄のペース、そしてつまずきの肯定的側面を見つめる優しさである。

2016/07/18

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