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喪の途上にて――大事故遺族の悲哀の研究 (岩波現代文庫)

喪の途上にて――大事故遺族の悲哀の研究 (岩波現代文庫)

喪の途上にて――大事故遺族の悲哀の研究 (岩波現代文庫)

作家
野田正彰
出版社
岩波書店
発売日
2014-04-16
ISBN
9784006032692
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喪の途上にて――大事故遺族の悲哀の研究 (岩波現代文庫) / 感想・レビュー

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shohji

日航ジャンボ機墜落事故の遺族に寄り添い悲しむことの意味を問うノンフィクション作品。御巣鷹山での遺体確認の惨状が描かれていて感受性の強い方は読まないほうが良いのではと思ってしまう。しかし、この惨状を書かずして何も遺族の悲しみなど理解は出来ないのだ。こういう場合「遺体を見ないほうが良い」と周囲が気遣って遺族を遠ざけてしまう。これが罪悪感に繋がり悲しみを受け止められない原因になることが多い。著者は精神科医で悲哀を研究してきた専門家である。日本は不幸の研究がなく過去の大惨事が教訓として生かされていないと言う⇒

2016/07/22

ゆーや

2014年32冊目。 1985年8月12日の日航ジャンボ機墜落事故を中心として、遺族の悲哀の状況や、現代の喪を取り巻く問題点を分析する。 遺族のインタビューはあまりにも生々しく、心を打たれずにはいられない。 部分遺体しか見つからない故人の破片を必死で捜し求める姿には、読み進めるのが辛くなるほどだった。 悲哀のステージの移行や、それぞれのステージで訪れる症状の話しなど、「あぁ、そうだったのか」と理解してもらえている気持ちになり、救われた部分が大きい。 これは一生手元に置いて、何度も読み返すことになる本。

2014/05/13

can0201

85年の日航機墜落事故の遺族の話を中心に書かれた、元々は92年に刊行された本の文庫版。ただでさえツライ「死別」が、「大事故」が絡むことで複雑な様相を呈し、そもそも別れ切れなくなる。普通の(大事故ではない)事故死も受け止めるまでは時間がかかる。哀しみにタイムラグがある。それが賠償金など現実的問題にも追われ、そもそも「死」に向き合えない、受け入れられない状況だったら。割り切れない気持ちとどう折り合いをつけていくのか。遺族に寄り添い続けた精神科医が書き下ろした記録。

2015/03/09

tomomi_a

ひとがそれぞれ生きる速度について、慎重に丁寧に、できる限り何も置き去りおざなりにしないように、しないように自ら生きてあるために、書かれたように見える。いちばん苦しんでいるひととともにあるための、これは技術ではなく信念を問われる本だと思った。ただ、これを読んで問われて躊躇うことができるひとは、あまりきっと権力を志向しないのだろうな。 悲しみ方の千差万別は、生き方の千差万別でもあって、引きずられるように思い出すことがあったりつらい読書だったけれど、素晴らしいお仕事だなってほんとうに思う。

2014/11/21

korrya19

日航ジャンボ機墜落事故の遺族たちの心のケアにあたった精神科医が綴った、愛する人を突然亡くしたとき、いかにしてその死を受け入れ、今日を明日を生きていくかについての深い考察。 愛しているからこそ、喪失は深く哀しい。哀しいことは愛の一表現で、だから哀しむことはいいことなのだと気付かせてくれます。だけれど、哀しむことに浸らせてくれない社会のシステムもある。 他人事と思っていたら大間違いだと気付かせてくれる著書でもあります。

2014/06/09

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