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時代を読む――「民族」「人権」再考 (岩波現代文庫)

時代を読む――「民族」「人権」再考 (岩波現代文庫)

時代を読む――「民族」「人権」再考 (岩波現代文庫)

作家
加藤周一
樋口陽一
出版社
岩波書店
発売日
2014-05-17
ISBN
9784006032708
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時代を読む――「民族」「人権」再考 (岩波現代文庫) / 感想・レビュー

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風に吹かれて

多数=正義を振りかざす現政権。とりあえず多数意見で物事を進めるけど、多数が正しいか、少数が正しいか、それは分からないことだから、少数意見にもしっかり耳を傾けるのが民主主義のはず。そもそも憲法とは何か、知らないで駄弁を弄しているとしか思えない政治家も少なくない。憲法学者の話に耳を貸さない政治家が多い故、政治家や政治に期待したくもないが、そうやって政治に無関心な人々を増やす作戦に乗りたくはない。国会に“知”を!

2017/05/13

田中峰和

96年の対談本だが現在の安倍政権の突進振りに符号することが多い。「防衛問題では、侵略の確率がゼロでないから軍備が必要だと言い、原発では危険がゼロでなくてもよいと言う」と当時の政治の矛盾をつく指摘。今に置き換えると、尖閣・集団的自衛権行使容認で中国との軋轢を生み出す一方、原発危機が収まってもいないこの時期に、経済優先で再稼動を唱える。あまりに強引な「決める政治」は国民にも見放されつつあるのか、ようやく内閣支持率が下落しだした。政治に疎いとされる国民にも現内閣の危険性が理解され出したのであれば何よりだ。

2014/07/09

マウンテンゴリラ

日本国憲法施行後50年の節目の時期に行われた対談、と言う事は、今から25年以上も前の対談ということになるが、まったく古さを感じない。それどころか、その対談が行われた約10年後の、第一次安倍内閣の頃から盛り上がりを見せ、その後さらに15年を超えての改憲論に対する、生の議論としても十分な示唆を与えてくれるものと感じられた。改憲論における、推進派の主な主張は、成立過程における自主性の欠如(アメリカによる一方的な押しつけ憲法であること)、自衛力の保持の明確化とその強化(いわゆる普通の国議論)、→(2)

2023/07/12

神田カリ太郎

著者のお名前だけは伺ったことがありますが...という程度でした。薄い文庫ということもあり腹を据えて読んでみましたところ、読みやすくてびっくりしました。論述形式ではなく対談形式になっている点も実は少し不安でしたが全くそんな事はありません。著者が共有している問題意識がかえって鮮明に浮かび上がり読む人を巻き込んでゆきます。戦後の日本と世界のあり方について考える大きな一助になります。お勧めします。加藤周一の他の本も読んでみたくなりました。

s2013253

(A)なかなか面白かった。対談形式で内容も難しく、少し古い時期のものではあるが、現在にも通じることが語られている。憲法に関する話が中心と見て良いと思う。9条が近代の超克だという話なども興味深い。多分この本を本当の意味で理解するには相当な知識が必要だろう。だからもっと知りたいとも思える気がする。

2015/05/09

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