魔女をまもる。上 (Nemuki+コミックス)
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「魔女をまもる。上 (Nemuki+コミックス)」のおすすめレビュー
「今月のプラチナ本」は、槇 えびし『魔女をまもる。』
『魔女をまもる。』(上・中・下)
●あらすじ● 舞台は16世紀の神聖ローマ帝国。「魔女」や「悪魔」の不穏な噂に隣国がざわめく中、領主ヴィルヘルム5世のもとに、とある村から「村の娘が人狼に襲われた」という知らせが舞い込む。そこで一連の騒ぎを収めるよう、侍医であるヨーハン・ヴァイヤーを派遣するのだが……。魔女狩りが横行する時代、医療によって彼らを救おうとした、精神医学の先駆者といわれる医師の生涯を描いた傑作歴史マンガ。 まき・えびし●マンガ家、イラストレーター。著作に『天地明察』(原作:冲方 丁、講談社アフタヌーンKC)、『朱黒の仁』(朝日新聞出版)など。
槇 えびし朝日新聞出版Nemuki+コミックス 各900円(税別) 写真=首藤幹夫
編集部寸評
魔術はファンタジーではなく、歴史だ 著者は中巻の後記にこう書いた。「魔術はファンタジーではなく、歴史だ」。われわれがマンガや映画で見てきた悪魔や魔術のほとんどは、ファンタジーでありCGだった。しかし当時の人々にとっては、疑う余地のない現実だったのだ。その現実に疑問を抱くことのむずかしさ。ほと…
2021/1/6
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<続きは本書でお楽しみください>
2021/3/18
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<第7回に続く>
2021/3/17
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魔女をまもる。上 (Nemuki+コミックス) / 感想・レビュー
空のかなた
16世紀のヨーロッパに実際に居るような錯覚に陥る。魔女、悪魔憑き、人狼、そういった異端を排除するために、村などの集団がヒステリー状態になる時代背景。そこに存在した実在の医者(=臨床心理医師?)を真ん中に据えた作品。精神疾患や認知症等、今では当たり前に認識されている症状を、この時代にどうやって診断を付け、薬草などを駆使しながら治療しつつ、周囲を説得していったのか。画風に抵抗感があり読み進むには苦労したが、読んで良かった。「魔女をまもる。」というタイトルや表紙の装丁にちゃんと深い意味が隠されている。
2022/10/14
ふじ
ダヴィンチのプラチナ本掲載。上中下巻読了。魔女にされた女性は精神疾患であり治療で治る、と闘った実在の医師の物語。認知症の老婆や、母の妄想に付き合った優しい娘も犠牲に…本当に怖いのは集団心理。しかし、当時の常識に歯向かい正義を貫き通すことは同時に己を苦しめる。史実ベースのため、全てがハッピーエンドとならない分読んでいてつらい。でも面白かった。作者あとがきも興味深い。
2022/08/04
雲母
〜16世紀ヨーロッパに実在した医師ヨーハン・ヴァイヤーの生涯を描く痛快歴史漫画〜 帯より 初読作家さんです。魔術と医術。どういう風になるのか中巻へ急ぎます。
2021/02/05
さとみん
魔女狩りの空気を肌で感じている今この時期に全3巻を同時発売してくれて嬉しい。物語については下巻で触れるとして後書きについて。本から得た知識が思いもよらないところで繋がる経験は私にもあるので、興味の向くまま読んだ本が無駄にならないのは実感している。ただ乱読なので年齢を重ねるにつれ、自分の基礎教養のなさが恥ずかしくなってきたのが問題だ。
2020/11/22
碧海いお
家族から借りた本。 普段、読まないレーベル。 16世紀のヨーロッパで魔女狩りや悪魔つきで怯える村人の話でした。
2022/07/02
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