魔女をまもる。下 (Nemuki+コミックス)
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「魔女をまもる。下 (Nemuki+コミックス)」のおすすめレビュー
「今月のプラチナ本」は、槇 えびし『魔女をまもる。』
『魔女をまもる。』(上・中・下)
●あらすじ● 舞台は16世紀の神聖ローマ帝国。「魔女」や「悪魔」の不穏な噂に隣国がざわめく中、領主ヴィルヘルム5世のもとに、とある村から「村の娘が人狼に襲われた」という知らせが舞い込む。そこで一連の騒ぎを収めるよう、侍医であるヨーハン・ヴァイヤーを派遣するのだが……。魔女狩りが横行する時代、医療によって彼らを救おうとした、精神医学の先駆者といわれる医師の生涯を描いた傑作歴史マンガ。 まき・えびし●マンガ家、イラストレーター。著作に『天地明察』(原作:冲方 丁、講談社アフタヌーンKC)、『朱黒の仁』(朝日新聞出版)など。
槇 えびし朝日新聞出版Nemuki+コミックス 各900円(税別) 写真=首藤幹夫
編集部寸評
魔術はファンタジーではなく、歴史だ 著者は中巻の後記にこう書いた。「魔術はファンタジーではなく、歴史だ」。われわれがマンガや映画で見てきた悪魔や魔術のほとんどは、ファンタジーでありCGだった。しかし当時の人々にとっては、疑う余地のない現実だったのだ。その現実に疑問を抱くことのむずかしさ。ほと…
2021/1/6
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魔女をまもる。下 (Nemuki+コミックス) / 感想・レビュー
雲母
精神病む。これをする医術で治療する。当時の人々からは信じられない事だっと思います。医術イコール異端とさえ言われてしまう。人々は知る事をせず闇雲に恐れ妄想を現実とし、噂が真実となって広まっていく。今のSNS上で度々起こっている事と近いような気がしました。史実に基づいたお話しで、精神医学の祖となるヨーハン・ヴァイヤーについて知る事ができてよかったです。
2021/02/05
桜
ジュンク堂さんの罠にハマったシリーズ!でも正解でした!
2021/08/06
ギンジ
借り読み。上巻での「人狼事件」が解決。なるほどー、と最後まで楽しませてもらえた。後記にもあるようにお薬は用法・用量を守って、ですね。全ては人の心の持ちようによって、善にも悪にもなり得ることを痛感。全三巻通してホントに面白かった!画も、線の一本一本のタッチが、影の入れ方が、もう芸術ですね。描いてるところ見てみたい!漫勉に出演してほしい(笑)。槇えびしさん、ファンになりました。
2021/03/21
さとみん
私の感覚ではヨーハン・ヴァイヤーの思考はキリスト教に縛られすぎていると思えるが、それは彼の生きた時代では仕方ない。それでも目の前の現実から目を背けずに向き合った姿勢が魔女をまもったのだ。知らないものは恐いし、集団において恐怖はあっという間に伝染する。魔女裁判につきものの拷問シーンを排除した繊細な描写が、かえって人の心の弱さを浮き彫りにしてよかった。また魔女狩りをジェンダーの視点から読み解くのも面白いと思わせてくれたことにも感謝。これは全巻同時発売してくれて本当にありがとうございました!
2020/11/22
碧海いお
完結。こういったものは小説のコミカライズしか読んでいないので新しく感じました。未知の恐怖に怯える人々は実際にもあったんかな? まるで映画のエクソシストを思い出してしまいました。
2022/07/02
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