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百けん先生月を踏む

百けん先生月を踏む

百けん先生月を踏む

作家
久世光彦
出版社
朝日新聞出版
発売日
2006-04-01
ISBN
9784022501868
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百けん先生月を踏む / 感想・レビュー

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林 一歩

絶筆となったのが非常に惜しいエロスとタナトスか入り混じった傑作。内田先生の作品群、特に異界を描いた作品群を再読したくなった。ツィゴイネルワイゼンも観たくなった。

2014/10/13

pico

大好きな百閒翁がこれまた大好きな久世さんに憑依し(逆も真なり)百閒翁の夢と百閒翁の物語が繰り広げられる久世さんの夢物語。情景の鮮やかさ目線の細やかさ会話のセンスその心まで、すべてにおいて凝りに凝った演出でさりげなくさまざまな角度から写される。ゆらゆらする色つきの夢に彷徨うことの心地よさといったら、もお!!!嬉しくて嬉しくてにやにやがとまらなく、そして、途方に暮れる。絶筆だなんて・・・本当に泣けてくる。

2009/06/13

行加

そうか、これが久世さんの絶筆だったんですね。 内田百間の作品と久世さんが書く、小田原で蔭棲する百間先生と、その周辺のお話が交互に展開されて、見事な久世版百間小説に!(*^_^*) お寺の居候なのに、色事絡みのなんと多い事か!www でもあっけらかんとして嫌味がない。百間先生の作品は、どこか茫洋としてる雰囲気と、久世さんの文章とは本当に相性が良かったんですねv 未完が惜しまれました(∋_∈)

2015/09/24

三柴ゆよし

内田百閒を主人公にした批評的メタフィクション。時期的には百閒が「サラサーテの盤」を執筆していた時期に当たるのだが、読んでいくうちに奇妙な違和感を覚える。作中で百閒が描くのは「冥途」や「旅順入城式」のような幻想的掌編ばかりなのである。どうやら、本作の百閒はパラレルな世界の住人であるらしい。では、そのパラレルな世界とはどういう世界なのか、というのはここでは云わぬが花でしょう。未完に終わったのが惜しまれます。

2009/02/06

かえる

装丁に惹かれて手に取った一冊。なんとも不思議というか変てこというか境界が曖昧な世界を覗き込んでしまった感じ。とろり、とした質感のある文章がなんだかクセになりそうです。ほかの作品も読んでみようと思います。話の主人公である内田百閒は、夏目漱石のお弟子さんということは知ってたんですが、作品は未読。こちらもちょっと読んでみようかなと思わされました。

2014/04/08

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