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徒然王子 第二部

徒然王子 第二部

徒然王子 第二部

作家
島田雅彦
出版社
朝日新聞出版
発売日
2009-05-07
ISBN
9784022505903
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徒然王子 第二部 / 感想・レビュー

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佐島楓

うーん、どうも私は最近の島田雅彦作品と相性が悪いらしい。知見を目いっぱい詰め込んでいて、それが小説に昇華できているのはわかるのに。物語の導入部なんかはすごく素敵だなと思ってテンションが上がるのに、読んでいるうちにだんだん疲れてくるのはなぜなのか。自分で分析してみようと思う。

2018/05/31

メルコ

表舞台から消えた王子は自らの前世を辿る旅をする…。読むまえに想像していたのとは、大きく異なる展開が待っていた。後半からは大昔の中国で家を追われた男、源氏の侍、秀吉の頃の宣教師、江戸時代の商人まで4つの前世を巡る。主人公が旅に出て新たな自分を発見し現実の社会に影響を与える、という古典的な筋書きを現代に置き換えている。それぞれの前世がおもしろく繰り広げられ、肝心の王子の話はどうなってしまうのかと心配にもなる。王子を主人公にしたファンタジーと読め、現実の皇室とリンクした印象は薄い。

2019/03/31

散歩いぬ

第一部がほんとに序章に過ぎなかった怒涛の第二部。 記憶の海=前世へと漕ぎ出した王子テツヒトの魂は、それぞれの時代を生きた前世の人物に宿る。歴史ジェットコースターだ。 はるか二千年前から連なる前世がテツヒトと一体化したとき、彼を通して日本を知ることになるだろう。日本人としてのアイデンティティを再認識し、良き未来を創ることへと繋がって欲しいというのがブンゴー島田の祈り。これはテツヒトの物語であり、私の物語でもあった。

2010/08/03

az

第二部で本当に徒然という感じ。現代の王子が輪廻転生で過去の日本という国を旅して知っていくという構成がすごく面白い。ラストはちょっと右寄りに感じたが、作者自身は左な方らしい。第三章はちょっとだれたが、歴史に疎い私でも王子と一緒に過去の日本を旅することで少しだけ日本を知れた気がしてよかった。

2013/07/12

左脳

(続けざまに五・七で口上を打つ力量はありません)内田樹の『日本辺境論』とリンクするような「シマダ的日本人論」だったのかもしれない。大陸からの流民と土着民の混淆。源平という「氏」や「家」という単位(名)と、生活を営む個人(実)との二重性。異文化を貪欲に吸収する柔軟性と、不要と見做したモノにはまったく理解を示さない頑迷さ。放蕩無頼を気取ってみても、どうしても情に流されてしまう柔弱性と、高圧的な権力に歯向かう者を英雄視する贔屓目。転生するテツヒトの眼を借りて、我々が見たのはそういう「日本人たち」だったのかも。

2011/08/05

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