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出ヤマト記

出ヤマト記

出ヤマト記

作家
平山瑞穂
出版社
朝日新聞出版
発売日
2012-04-06
ISBN
9784022509659
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出ヤマト記 / 感想・レビュー

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ひめか*

読みづらい箇所はあったが面白かった!今いる世界に馴染めず、楽園を求めて遠くの国「ヘブン」を目指す茉奈の物語。日本から某国への帰還事業をモチーフに書かれたらしい。国名は出していないが、すぐに某国とわかって国の現状が現実と重なり、展開にハラハラした。向かう道中はトッキやアズマに支えてもらって良かった。こんなに危険を冒してまでヘブンに行く必要はあったのかな…楽園とは誰かが作ったものであってはいけない。楽園は自分の手で作り上げていかなければならない。生きることを、もっと好きになろう。前を向くラストにほっとした。

2021/07/03

野のこ

冷酷なあの共和国の内情とおとぎ話を思わせる情緒豊かな文章。自分の居場所を求めてヘブン(夢の楽土)の長い旅の物語。光と闇を感じさせ、頭の中でビートルズのThe long and winding roadが流れてました。大変な目にあったけど茉奈ちゃん、しっかり羽ばたいていきそうで良かったです。

2016/07/01

ぽわん

日本を離れた若い女、祖父の暮らすあの場所へ行きつくまでは何としてもと思う。年老いた男、半生を記しながら離れて暮らす息子を、祖国を思う。そして私、日本の教科書にはおそらく載っていないであろう史実を前に日本人のしてきたことを思った。

2012/04/29

あきら

二人の人間が語っていく展開。読みづらかったけれど、諦めず最後まで読んで良かった。

2023/01/28

本当に、「惜しい本」。物語の展開、光景の描写や心情の叙述、突然判明する真実。内容は素晴らしい。ラストだって、名作に相応しい。この本は、もっと厚く空想を盛って、SFやファンタジーとして世の中に送り出されるべきものだったんだと思う。民族問題は、天災よりさらに洒落にならない、人類すべてが滅びる日まで、決して解決しない永遠の問題。作者はそれを客観的に見て、敢えて物語を編める器があっても、それを同じように受け止められる読者なんて、いったい世界に何人いるだろう。作者のブログによると、あまり売れなかったらしい。惜しい。

2015/09/09

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