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ぼくらの文章教室

ぼくらの文章教室

ぼくらの文章教室

作家
高橋源一郎
出版社
朝日新聞出版
発売日
2013-04-05
ISBN
9784022510778
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ぼくらの文章教室 / 感想・レビュー

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まさむ♪ね

いわゆる文章を書く技術を教えてくれる本とは違う。高橋源一郎さんがこれはと思った文章を取りあげ、どこがどうすごいのかを解説してくれる。ここに登場する文章たちは、一見なんだかよくわからない不思議な文章。素人作の拙い文章。だけど高橋さんの解説とともに読み返すうち、こころにガツンとくる。圧倒的。文章の世界があるとして、その世界の端の端でひそかに輝くこれらの文章を知ることで、文章の世界はこんなにも広かったのかと理解した。一生のうち一度でいいから書ければいいなあ、こんな文章。

2013/07/15

梟木(きょうぼく)

「とにかく書くこと」ではなくまずは文章について「考えてみること」へと読者の思考を促す異色の文章教室。もちろんあの高橋源一郎の「教室」だから、所謂「プロ」が書いたのではないヘンな例文もたくさん出てくる。なかには文法の規則を忘れてしまった人の文章、あるいはまったく知らなかった人の文章まであって、〝きみたちは「プロの文章」を目指さなくてもいい、もっと自由であっていい〟というスタンスはなかなかに痛快。だが「文章のプロ」を目指す人たちだって、本当はもっとこの日本語の〝自由さ〟に耳を傾けなければならないはずなのだ。

2013/04/06

天晴草紙

本を金儲けの道具としか考えていない主人公が出てくる百田尚樹の「夢を売る男」を読んだ後で、この本を読むととても救われた気持ちになる。本書には文章の大切さ、書くことの大切さが書かれている。世界の終わりに際して作家や詩人は「明日、世界が終わるとしても、ぼくは、やはり、書くだろう」ときっと言うと著者は書いている。俗物的報酬はなくても未来に向けて表現し続けるのだ。救世主的な文章を操ったスティーブ・ジョブスのプレゼンについてや鶴見俊介の読む者に呼びかけているような文章をもっと読んでみたいと思った。

2013/09/01

帯長襷

まだうまく整理できていない。でも、確かにこれは私に響いて呼びかけてくる文章だ。素人が書いたのに届いてくる文章、玄人なのに流れ去っていく文章。戦争を知らない学生たちに時間を超えて「わかるような気がする」と思えた戦時の文章。文章が呼吸である、文章がその人である。流通している定義で済ませない。経験が定義のふちをあふれそうになる。あふれてもいいではないか。このあたりに、良いと思う作品に出会ったとき「この作家さんは『信用』できる」と感じる理由が隠れているのではないかと思う。都度読み直して考えて続けたい。

2016/09/18

うらなり

鶴見俊輔が、小六の息子に自殺をしてもいいのかと聞かれたとき、答えた内容が素晴らしい。戦争に引き出されて、敵を殺せと命令され、殺したくなったら自殺してもいい。君は男だから、女を強姦したくなったら、その前に首をくくって死んだらいいと。こんなこと、サッと言える父親はなかなかいないと思う。わたしはせいぜい自殺すると献体ができないよぐらい。

2020/07/13

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