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あの日、マーラーが

あの日、マーラーが

あの日、マーラーが

作家
藤谷治
出版社
朝日新聞出版
発売日
2015-08-07
ISBN
9784022512949
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あの日、マーラーが / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

まさに3・11の当日の夕刻、コンサートは決行された。演目はダニエル・ハーディング(作中ではデイヴィッド・ハーディ)指揮、新日本フィルハーモニーの演奏によるマーラーの交響曲第5番だった。都内でも震度5の大きな地震だったのであり、余震も続いていた上に交通機関もストップしていた。そうした中で、関係者一同がよく開演を決定したものだと思う。選曲は偶然ながら、これほどふさわしいものもなかったであろう。作家は、当日その場にいたのだろうか。コンサートの臨場感は強いが、登場人物たちの表現その他、小説そのものは大いに甘い。

2016/10/01

KAZOO

セミ・ドキュメンタリーとでもいうのでしょうか?お気に入りさんの感想で読もうと思いました。まさかあの震災直後に演奏会が開かれていたとは。百名ちょっとの聴衆でも聞きに来ている人がいるということでの楽団員や指揮者あるいはホールの運営者などの心意気に感動してしまいます。それに聴きに来ている人々の事情を絡ませてちょっとした話を作り上げています。いい本でした。

2018/03/25

しいたけ

3.11。あの日の夜、すみだトリフォニーホールで行われたクラシックコンサートを下地にして書かれた小説。完売していたチケット1800席のうち、この日集まった聴衆は105人。その誰もにこれまでの人生があり思いがある。オーケストラ90数人とて同じである。この日音楽を聴きに行ったことを明かせずにいる人もいるという。人それぞれの意見がある。小説でもコンサートを行ったこと、そこでマーラーの5番を聴いた人々に意見を押し付けるような愚はおかしていない。実際の指揮者ダニエル・ハーディングはこの日を境に演奏が変わったという。

2017/03/16

みあ

2011年3月11日、東京でマーラーの交響曲第5番のコンサートが開催された。東日本大震災の起こった約5時間後である。その事実を元にして描いたのがこの小説である。東京も混乱の渦の中であり、多数の帰宅困難者が出た。コンサートを開くかどうかの逡巡や観客が集まるかどうかの不安もあった。結局決行された。音楽とは何か、芸術とは何か、演奏者や観客は自分に問いかけながら没入していた。芸術とは助けを求める人々を救うことは出来ないかもしれない。ただ、心を無にすることは出来る。芸術には正解不正解はなく、神への祈りが存在する。

2019/07/01

ぶんこ

3.11の大震災のあった日、東京の錦糸町でマーラーの演奏会が105人の聴衆の前で開催された実話を元に書かれた小説。クラシックに詳しくなく、72歳のすずおばあちゃんと同じ感性で楽しむタイプなので、音楽評論家?の永瀬さんのくだりは難解で飛ばし読みとなりました。クラシック狂いの夫なら夢中で読むのかな?以前震災当日仙台で演奏会をしていた交響楽団の首席ビオラ奏者のエッセイを読んだ事を思い出しました。個人的な思いとしては自粛よりは開催を支持します。音楽の持つ力を信じたいし、信じています。

2017/08/05

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