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ぜにざむらい

ぜにざむらい

ぜにざむらい

作家
吉川永青
出版社
朝日新聞出版
発売日
2021-02-05
ISBN
9784022517425
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ぜにざむらい / 感想・レビュー

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とん大西

痛快(^^)。武士ながら銭に異様に執着する岡左内の一代記。今なら、全国チェーン展開する企業に勤めながら副業で金貸しもする抜け目ない営業マンといったところか。その幼少期は悲惨。逃走劇から始まる物語冒頭。爺・藤右衛門の背中で不安に苛む齢七つの左内。越前の豪族だったが父を討たれ没落。ついには爺も討たれ天涯孤独。そして知る、銭のない辛さを、銭の貴さを。長じて仕えた蒲生氏郷。敬慕する主君のもと、銭を己れを生かし成り上がる「ぜにざむらい」。伊達政宗をもむこうに回す大胆さと繊細さ。その生きざまは見事なほど爽やかです。

2021/03/09

Willie the Wildcat

氏郷が見せた二度の”苦笑い”。左門の人として、そして武士としての成長の証。この一度目の苦笑いの理由が、生き金/死に金の境界線を学んだ転機。真骨頂は、”二匁の銀”の継承。グッとくる。一方、南部家侵攻時の”不意打ち”は笑った。悲壮感はない部下たち、これも生き金也。読後振り返ると、概念の藤右衛門/久次に対し、具現が町民/お鳩。冒頭久次が口にした「幸せ」、これが全て。氏郷の位置づけも、この点に結び付ける左門の心底の礎となり、気づきとなった印象。お鳩とお鶴が見守る中での”再会”で〆。皆の笑顔が頭に浮かぶ、温かい。

2021/05/21

ren5000

蒲生氏郷と上杉景勝に仕えた実在の人物岡左内。銭侍と言われている通りお金が大好きだけど生きた銭の使い方をするので偉い人から下々まで好かれる面白い人生を描いた歴史小説でした。歴史もんだけどエンターテイメント色が強いのでとぼけた左内にところどころ笑いながら読みました。この時代に真っ正直に生きた人としては珍しく幸せな人生だったんじゃないかな。何気に下女のお鳩が可愛らしくて好き。

2021/07/06

Ayako

戦国時代の武将・岡左内の一生を描いた作品。本作を読むまで名前も知らなかったが、実に個性的で魅力的な人物だ。フィクションの部分が多いのだろうが、そんな事は気にならずに、歴史エンターテイメント作品として読むことができた。金に余りにも執着する事から、「ぜにざむらい」と陰口を叩かれる事もあった彼。しかしそれは彼が金の価値を知っていて、効果的な使い道を知っていたからに他ならない。ある意味、現代の企業小説にも通じる要素で、これを歴代小説に取り入れたのは何とも新鮮だ。

2021/03/15

スー

27戦国武将の岡左内は部屋にお金を敷き詰め褌一丁でその上に寝転ぶのが趣味という変わり者。子供の頃に戦に敗れ父と城を失い守役の爺まで追っ手から左内を守る為に倒れ天涯孤独となるが、知り合った商人からお金の大切さと稼ぎ方を習い食料とお金を稼ぐ為に山で狩りをし成長すると学と礼儀作法は無いが真っ直ぐな性格で敵の行動を気配から読める能力を得て蒲生氏郷に仕え活躍する痛快劇。金に汚いけど使う時は気持ち良く使い友を愛し戦国の世を駆け抜けた快男児、読後は久々に清々しい気持ちになれる良い作品でした。

2021/02/17

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