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いつか死ぬ、それまで生きる わたしのお経

いつか死ぬ、それまで生きる わたしのお経

いつか死ぬ、それまで生きる わたしのお経

作家
伊藤比呂美
出版社
朝日新聞出版
発売日
2021-11-05
ISBN
9784022517869
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いつか死ぬ、それまで生きる わたしのお経 / 感想・レビュー

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アキ

身内の葬式で僧侶のお経を聞いていて、なんて言ってるんだろうとぼんやり思っていた。著者が両親の死と直面し、お経に興味を持ち、全宗派読んでみたら、現代詩みたいになったという。それで著者が朗読したCDも付属でついている。「開経偈」「般若心経」「法華経薬草喩品偈」「阿弥陀経」「法華経従地涌出品偈」「一切精霊偈」「発願文」「総回向偈」「総願偈」。鎌倉時代に様々な宗派が生まれた。それは方丈記にあるような天災で世が乱れた際に日本語と中国語と梵語が入り混じった音の調べが心の平安をもたらしたのでしょうか。とても興味深い分野

2022/02/11

ネギっ子gen

【日本古典文学は、凡そ仏教文学である】暮らしに結びついたお経の現代語訳と、「生きる」ことへの柔らかな目線のエッセイを収録。現代詩の朗読を思わせるような、著者朗読のCD付き(「開経偈」「般若心経」「法華経薬草喩品偈」「阿弥陀経」「法華経従地涌出品偈」「一切精霊偈」「発願文」「総回向偈」「総願偈」)。巻末に主要参考文献も。<日没や雲や動植物がめぐっていくのを見るうちに、自然のめぐりと一切の衆生の生きる死ぬるが重なっていったこと。生きるってこういうことか、死ぬってこういうことかと、わたしなりの発見があった>。⇒

2023/02/22

マカロニ マカロン

個人の感想です:B。著者の伊藤さんはご両親に続いて夫も亡くされたとのこと。本作にはその状況下での死生観が反映され、伝わってくる。源信僧都の「白骨観」、カリフォルニアの海に撒いた父の骨。動物の死骸、死臭。本書の表題「いつか死ぬ、それまで生きる」というのは仏陀の最後の説法。人の生きる道を端的に表した言葉だ。お経は弟子や民衆達との対話や説法集で、声に出して読むように出来ているらしい。詩人である著者のお経の訳には独特のリズムがあり、まさに朗読向けのものだ。本書付録の著者朗読CDでは「阿弥陀経」の熱演は圧巻だった

2022/10/17

スリカータ

子供の頃、毎年夏休みにお寺の合宿に行かせられていた。毎日のお勤めで唱えていたお経が未だ記憶に残っていて、本書のお経がスラスラ読める自分に驚いている。子供ながら良い文章だと薄っすら感動していたけど、伊藤比呂美さんの解りやすく砕けた翻訳で、難解なお経がこういう意味だったのかと認識を新たに。般若心経が一番人気があるのだろうけど、私は四誓偈が子供の頃も、今も、好き。巻末の参考文献の量に驚いた。原典はサンスクリット語、パーリー語との事。伊藤さんの圧倒的な熱量を感じた一冊。

2022/02/18

小豆姫

お経は、きっと有り難い教えがつまっているんだろうなあと思いつつも、法事の時くらいしか触れあわないというのは、実にもったいない。日本人としてちゃんと知っときたいとっ、久しぶりの比呂美さん。言葉ひとつひとつが呼吸してるみたいに瑞々しくて、すべてが詩だ。

2023/01/07

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