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ブッダの夢: 河合隼雄と中沢新一の対話

ブッダの夢: 河合隼雄と中沢新一の対話

ブッダの夢: 河合隼雄と中沢新一の対話

作家
河合隼雄
中沢新一
出版社
朝日新聞出版
発売日
1998-01-01
ISBN
9784022572400
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ブッダの夢: 河合隼雄と中沢新一の対話 / 感想・レビュー

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呼戯人

心理療法家河合隼雄と宗教人類学者中沢新一との対話。河合隼雄が亡くなってからもう十年近くが経とうとしているが、彼から学ぶことの多さ深さに変わりがない。当初、チベット仏教とポスト構造主義を混交したニューアカデミズムの旗手だった中沢新一も60歳を超えた。日本の思想界を引っ張ってきた二人のかつての対談を読むと本当に学ぶことが多い。定常系の世界に突入しつつある現在、グローバリズムや新自由主義が滅びつつあり、私たちは河合や中沢から改めて次の時代の思想を勝ち取るヒントを与えられている。

2016/04/09

おおにし

河合隼雄先生の箱庭療法についての写真付き解説は一読の価値あり。抑うつ症の患者が箱庭を作って自分の心と対話を重ねるうちに、自分自身の神話が形成されて抑うつ状態が治癒していくプロセスがとても興味深い。心にも自己治癒力があるようだ。しかし、この療法は河合先生のような優れた治療者のスキルが必要なのだと思う。

2013/04/06

Yoshihiro Yamamoto

A- 「仏教が好き!」がすばらしい知見に富んでいたので、それより数年前に行われた二人の対談集を読んだ。これもとても示唆に富み、読むべき本の紹介などもあり、嬉しい本であったが、6章ある中で河合先生の「箱庭療法の宗教性」「汎神論的夢理論のこね方」については、いまひとつだったことが唯一のマイナス点か。「十牛図」「中観」「有理数と無理数」「人間が心を溶かしていくためには死の目が必要」「東洋宗教は神という普遍がないので死霊の目が意識されている」「銀河鉄道の夜の父性」等が記憶に残る。こちらを先に読めばよかったと思う。

2015/10/14

侘び寂び侘助

この2人の対話は、対話ならでは広がりから一つの着地点に収斂しており、このように対話できるのは羨ましい。精神世界と仏教の世界はリンクしていると思いし現代の人々に足りない何かを2人が話しているような気がする。

2020/10/24

Makoto Komatsu

箱庭療法やチベット密教修行僧のことが赤裸々と会話形式で語られていて、なかなか他の本には書いていないようなことがある。レヴィストロースや漱石、宮沢賢治などの話題も織り交ぜられ、会話はどんどん深くなって行く。その知的な河に流されて行く体験がなかなか面白い。ただ仏教については、同形式の[仏教が好き]の方が詳しいので、仏教のことを勉強したいなら、そちらの方がいい。

2014/08/17

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