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星野道夫の仕事 第2巻

星野道夫の仕事 第2巻

星野道夫の仕事 第2巻

作家
星野道夫
池澤夏樹
三村 淳
出版社
朝日新聞出版
発売日
1998-11-01
ISBN
9784022586490
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星野道夫の仕事 第2巻 / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

星野道夫が初めてアラスカのシシュマレフ村に行ったのは19歳の時。それから43歳でヒグマに襲われて命を落とすまでの24年間、彼は北極圏の自然と大地とそこに生きる生き物たち、そしてそこで動物たちと共生するように暮らすエスキモー(何と呼んでいいのか迷うので、本文の表記に従った)の人たちをこよなく愛し、写真に収めてきた。これは星野の貴重な写真集。どの対象に向けても星野の限りない愛情がそこに込められているようだ。そして、そこには北への憧憬と白い色の持つ無限なまでの多彩さと美しさとを我々に伝えてくれるのである。

2021/05/26

Mijas

「18才の頃だったと思う。北方の自然への興味がどうしようもなく募っていた。」星野さんがアラスカに惹かれてやまない理由をこの写真集から伺い知ることができた。白銀のベールに包まれた大地、地平線の彼方に浮かぶ太陽。一度見たら忘れられないだろう。ホッキョクグマが可愛すぎる。人間のような表情、立ち方。体温までも伝わってくる。顔が雪だらけのアザラシには笑ってしまい、癒される一冊となった。「人の一生の中で、歳月もまた雪のように降り積もり、辛い記憶をうっすらと覆いながら、過ぎ去った昔を懐かしさへと美しく浄化させてゆく。」

2016/10/13

ぶんこ

池澤夏樹さんの解説に「厳しい世界だが、星野の撮った彼らの姿にはなんともいえない温かみがある」とありました。この本から与えられたすべてが、この言葉に集約されています。そして嬉しい発見が。2枚目の写真、我が家にある北極熊の写真と同じでした!知らずにうん十年前にフリーマーケットで買って以来ずっと心癒してくれた写真。ここに出てくる動物、人間の目の穏やかで可愛いこと。仲間で助け合ってやっと仕留めた鯨。残す事なく役立て、鯨への感謝でしめる人々。私は見て、読んで、たくさんの感動を与えてくださった星野道夫さんに感謝です。

2023/03/16

キジネコ

殺すこと、喰らうこと、生み育てること・・ 命に終端はあっても、魂に終点はないのかも知れない。永遠の連鎖の中で私達の見失った愛の本質について、北限に生きる野生は静かに問いかけています。星野道夫の写真は愛です。命の鼓動、躍動する肉体、忍従の季節、春を待つ魂、私たち自身が遠く離れてしまった自然、過酷と簡単に表現してしまう環境、何故 そこに命の住処が存在するのか?人工物に囲まれた日常に棲む私たちの「今」と同じ時間に 人知れず跳躍する鯨がいて、星空に吼えるオオカミがいて、神話の世界と現世を翔ぶワタリガラスがいる。

2015/05/12

kawa

第1集に続いて、イヤハヤ言葉もない写真集。大竹英洋氏の敬愛する方、かつ故人だったのですね。「おまえがいのちを落としても、わたしがいのちを落としても、どちらでもよいのだ」、ウ~ン。

2021/12/07

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