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農協

農協

農協

作家
立花隆
出版社
朝日新聞出版
発売日
1984-01-01
ISBN
9784022602626
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ジャンル

農協 / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

遅ればせながら、立花隆追悼の想いを込めて。本書は『日本共産党の研究』や『田中角栄研究』と並ぶ、著者の比較的初期の代表的な労作の1つ。1980年の著作なので、もう40年も前のものなのだが、農林水産省や全農中央の官僚体質は今も変わらないのではないかと思われる。もっとも、本書で紹介される「農協」は、前半の北海道の士幌や鳥取の東伯、静岡の三ケ日など先進的なものもあるが、後半では問題もまた多い。農水省についていえば、将来性を見通すことのない、相も変らぬ補助金行政であり、農協については肥大化と硬直化がそれだろう。

2021/07/10

壱萬弐仟縁

中曽根内閣の1984年頃出た本。ガットUR交渉を想起した。牛肉オレンジ輸入自由化の頃。棚田はほんとに手間がかかる。15日かかる田植え。堆肥6日。あぜつくりに10日(100頁)。今でこそ減反廃止だけど、中山間地域の宿命か? 日本農業に対する外圧はもっぱらアメリカからくる(136頁)。TPPの今日もその通り。能力がない農民に早く離農してもらわないことには、ほんとうは自立能力がある農民まで、いつまでたっても政府の保護を離れられないという状況がつづく(149頁)。

2015/12/14

さっと

およそ40年前の農業協同組合(JA)、ひいては日本の農業・農政をひとなめにした労作。ポテトチップスのふるさと士幌町農協(北海道)にはじまる個性的な単協の取り組み、米・野菜・牛肉らカテゴリーごとの動き、農産物以外のエネルギー(石油)供給元・保険会社としての顔、全国的な大票田の政治的な絡み等々、豊富なデータと綿密な取材による圧倒的な読書感。北海道米は量だけでなく質も向上、士幌は畑作に加えてブランド牛も展開、十勝の生産者発の乳業メーカー「よつ葉乳業」の成長、後日譚でもう何冊も書けそうな時の流れを感じる。

2023/10/29

まさげ

農業について無知であったことを実感させられた。著者の緻密な取材に基づく論証は衝撃だった。

2016/03/05

Haruki

30年前の本だけど、問題となっている点は今と変わらない気がする。

2013/12/27

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