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ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力 (朝日選書)

ネガティブ・ケイパビリティ  答えの出ない事態に耐える力 (朝日選書)

ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力 (朝日選書)

作家
帚木蓬生
出版社
朝日新聞出版
発売日
2017-04-10
ISBN
9784022630582
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あらすじ

臨床40年の精神科医が、最も関心をもつネガティブ・ケイパビリティとは何か。せっかちに答えをもとめ、マニュアルに慣れた脳の弊害……教育、医療、介護でも注目されている、共感の成熟に寄り添う「負の力」について、初の著書。

ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力 (朝日選書) / 感想・レビュー

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ちゃちゃ

日々の暮らしや仕事の中で、私たちは容易に解決できない深刻な問題に度々直面する。先が見えずに苦しくて辛くて逃げ出したいと思うことがある。それでも、時には誰かに励まされ支えられながら、ずしりと重い荷物を抱えて歩く。歩いてゆくと少しずつ風景が変わり見えてくるものがある。そしてふと抱えた荷物が軽くなったことに気づく。ネガティブ・ケイパビリティー、答えを急がず持ちこたえていく力。何事も効率を最優先し迅速な問題解決を望む社会にあって、「宙ぶらりんを耐え抜く力」こそが生きる力となる。深く共感しながらの読書となった。

2019/01/22

積読亭くま吉(●´(エ)`●)

★×5共感の成熟が、思いやりや優しさであり「寛容」こそが共感を育て争いを避ける。その寛容を支える力がネガティブ・ケイパビリティ(NC)。分からないことを分からないまま受け止め、答えの出ない「問」に耐える力。「早く簡潔に分かる」ことを正しいと教育され、分からないことを分からないままにする事を「非」とする社会の中で、それを発揮する事は難しい。けれど、どうにも解決出来ない問題を、宙ぶらりんのまま、何とか耐え続けていく力「NC」こそが寛容の火を絶やさず守る。平和を維持していくため我々ひとりひとりが身につけたい力

2017/07/22

harass

初読みの精神科医・作家。英国詩人キーツの残したネガティブ・ケイパビリティという言葉に注目した英国精神科医が唱えた概念を紹介。単純化できずに、不明瞭な状況に置かれても、耐えていく能力についての考察とエッセイ。個人的に助けになるかと手にとった。医療、特に精神医学での著者の体験や、芸術家の創作の苦しみなどについて語る。正直、どうしようもない状況というのがあり、そこでどうすればいいのかという、個人的な興味があったからだ。参考にはなったが、ただ、ちょっと蛇足に感じる部分が多く、飛ばしながら読んだ。

2019/01/07

naoっぴ

灰色の空を持ちこたえているうちに東の空が明るくなってくる。日は必ず登る。ネガティブケイパビリティとは、どうにもならない事態を持ちこたえる能力のことだそうだ。帚木氏の精神科医としての経験から、周りからの共感とネガティブケイパビリティが人の脳の中の“希望する脳”を後押しし、事態を良い方向に導くという話には深く納得した。世の中には複雑で解決できない問題、言葉にできない感動の方が多くある。速やかな問題解決・可視化こそ良しとする風潮に疑問を感じていたので、大変腑に落ちる内容だった。著者の作品にも通ずる哲学を感じた。

2018/12/04

どんぐり

ネガティブ・ケイパビリティは、「どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力」のことである。人はふつう問題に直面すれば何とか対処しようとする。「目の前にわけのわからないものが放置されていると、脳は当面している事象にとりあえず意味づけをし、何とか分かろう」とする。それを“分かりたがる脳”といっている。その能力に対して、時間が解決するのを待ってやり過ごし、耐える「ネガティブ・ケイパビリティ」をもち出しているところが面白い。著者の精神科診療の場で、「性急に問題を解決してしまわない能力」を求め

2018/10/22

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